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本会議

2026年3月16日(月)

📋 やさしい要約

詳しく

2026年3月16日に大分市議会の本会議が開かれ、3つの会派(地域政党おおいた。、日本共産党、Oita市民クラブ)の代表が、市のお金のやりくり(財政)や人口減少への対応、いじめ問題などについてまとめて質問し、足立市長と粟井教育長が市の考えを答えました。議案の採決は行われていません。

✅ 決定事項

・3会派(地域政党おおいた。、日本共産党、Oita市民クラブ)の代表による総括質問と、市長・教育長による答弁が行われました(議案の採決はありませんでした)

👥 出席議員

📝 詳細議事録

第1回大分市議会定例会会議録 (第4号)

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令和8年3月16日

午前10時0分開議

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出席議員

1番 大 津 將 嘉

2番 平 本 泉

4番 牧 貴 宏

5番 進 義 和

6番 長 野 辰 生

7番 倉 掛 賢 裕

8番 田 島 寛 信

9番 二 宮 博

10番 藤 田 敬 治

11番 永 松 弘 基

12番 板 倉 永 紀

13番 仲 道 俊 寿

14番 秦 野 恭 義

15番 直 野 里 子

16番 衛 藤 延 洋

17番 斉 藤 由美子

18番 岩 崎 貴 博

19番 高 松 大 樹

20番 成 迫 研 太

21番 野 上 恵 子

22番 うつのみや 陽子

23番 馬見塚 剛

24番 甲 斐 高 之

25番 スカルリーパー・エイジ

26番 帆 秋 誠 悟

27番 宮 邉 和 弘

28番 髙 野 博 幸

29番 日小田 良 二

30番 岩 川 義 枝

31番 野 尻 哲 雄

32番 吉 川 直 樹

33番 阿 部 邦 彦

34番 堤 英 貴

35番 堀 嘉 徳

36番 大 石 祥 一

37番 仲 家 孝 治

38番 高 橋 弘 巳

39番 安 東 美奈子

40番 平 田 友 章

41番 橋 本 敬 広

42番 川 邉 浩 子

43番 国 宗 浩

44番 今 山 裕 之

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欠席議員

な し

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出席した事務局職員

局 長 井 原 正 文

総務課長 安 東 洋 子

議事課長 波多野 祐 二

議事課参事 後 藤 和 正

議事課政策調査室長 松 田 慎 司

議事課参事補 澤 野 充 幸

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説明のため出席した者の職氏名

市長 足 立 信 也

副市長 佐 藤 耕 三

副市長 清 水 久 子

教育長 粟 井 明 彦

上下水道事業管理者 西 田 充 男

消防局長 原 田 浩 司

総務部長 平 松 禎 行

企画部長 永 田 佳 也

財務部長 吉 良 昌 昭

市民部長 足 立 美乃里

福祉保健部長 田 崎 敢

子どもすこやか部長 高 橋 史 晃

環境部長 山 口 大 輔

商工労働観光部長 正 池 功

農林水産部長 温 水 一 徳

土木建築部長 小 野 晃 正

都市計画部長 後 藤 哲 秀

監査事務局長 横 川 幸 一

教育部長 永 野 謙 吾

教育部教育監 野 田 秀 一

上下水道部長 衛 藤 興 憲

企画部次長兼市長室長 大 橋 雄一郎

財政課長 幸 紀 宏

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議 事 日 程 第4号

令和8年3月16日午前10時開議

第1 総括質問

地域政党おおいた。

日本共産党

Oita市民クラブ

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本日の会議に付した事件

日程第1 総括質問

地域政党おおいた。

日本共産党

Oita市民クラブ

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○議長(田島寛信) これより会議を開きます。

午前10時0分開議

○議長(田島寛信) 本日の議事は、議事日程第4号により行います。

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◎日程第1 総括質問

地域政党おおいた。

日本共産党

Oita市民クラブ

○議長(田島寛信) 日程第1、総括質問を行います。

初めに、地域政党おおいた。代表、16番、衛藤議員。

○16番(地域政党おおいた。 衛藤延洋)(登壇)(拍手) おはようございます。傍聴席の皆さんもおはようございます。16番、衛藤延洋です。地域政党おおいた。を代表して、意見、提言を含め質問をいたします。会派を代表しての質問も5人目となりますので、重複を避けつつ、昨年3月に策定された大分市総合計画、未来へつなぐおおいたビジョン2034と当初予算における市政運営を俯瞰しながら、本市の都市経営が今どこに立ち、どこへ向かおうとしているのか、そして、その選択が未来世代に対してどのような責任を持つのかについて、市長及び教育長の見解をお尋ねしてまいります。

我が国は今、戦後の復興期や高度経済成長期とは明らかに異なる局面に立っています。人口減少と少子高齢化が同時に進行し、社会の前提条件そのものが大きく変化する中で、これまで有効とされてきた制度や政策が必ずしも現実に適合しなくなってきています。国においては、依然として全国一律の制度設計や成長モデルが示され、自治体に対しても次々と新たな対応が求められます。しかし、人口構成、産業構造、財政状況、地理条件は地域ごとに大きく異なります。自治体においては、国が示す標準形をそのまま当てはめても、必ずしも成果につながらない局面が増えています。

このような時代に求められるのは、国の方針をそのまま執行する行政運営ではなく、地域の実情に即して基礎自治体が主体的に考え、選び、責任を負う都市経営だと考えます。すなわち地域のことは地域で考え、地域で決め、地域で支えるという地域主権型社会への転換が現実的な課題として突きつけられていると考えます。

大分市総合計画は、まさにこの時代認識を前提に将来都市像を描き、施策体系を組立てています。議会としても、総合計画に掲げられた理念や方向性が予算の中でどこまで具現化されているのかを確認することが責務であります。

それではまず、持続可能な財政運営と都市経営における財政の位置づけについてです。以下、大分市総合計画は総合計画と申し上げます。

総合計画では、人口減少社会を前提に、将来にわたって市民生活の質を維持していくために、持続可能な行財政運営が不可欠であると示されています。限られた財源の中で施策や事業の重点化を図り、選択と集中を進め、将来世代に過度な負担を残さない。これは理念としては理解しやすいものの、問題はそれが実際の事業選択や予算配分の場面において、どこまで徹底されているのかという点です。

ここで少し時間軸を広げて、本市財政の構造的な変化を確認しておきたいと思います。決算書等も踏まえ、人口がピークアウトした平成28年――2016年時点と直近の令和7年――2025年10月に示された財政収支の中期見通しを比較すると、この10年で本市財政が直面している課題の質が明確に変わってきていることが分かります。

まず、歳出構造です。平成28年当時においても扶助費の増加や公共施設の更新需要が課題として指摘されていましたが、当時は、経常収支比率はおおむね90%台で推移し、財政運営には一定の弾力性が残されていました。一方、直近の中期見通しでは、扶助費、人件費、公債費といった義務的経費が総額で着実に積み上がり、経常収支比率は98%から99%台という、一般財源が固定化される水準に達しています。これは厳しいという言葉で済ませられる状況ではなく、新たな施策や機動的な対応に充てられる余地が極めて乏しくなっている状態を意味します。

また、基金の位置づけも大きく変わっています。平成28年では、主要3基金は段階的に減少しながらも、一定の残高を維持する前提で財政運営が描かれていました。しかし、直近の見通しでは、収支不足を基金繰入れで補う構造が常態化し、主要3基金残高は令和11年度末に26億円程度まで減少すると試算されています。これは、基金が不測の事態への備えから経常的な収支調整弁として使われている状況であり、将来世代へのリスク耐性が低下していることを示しています。さらに、市債残高や実質公債費比率についても、直近では大型事業やインフラ更新需要の影響を受け、中長期的な負担増が避けられない構造となっています。

このように、平成28年時点の財政が将来に向けた調整局面であったとすれば、現在の本市財政は人口減少、高齢化、インフラ更新が同時進行する構造的制約局面に入っていると捉えるべきだと考えます。

ここで時間軸を現年に戻します。今後、個人所得の伸びや市税の一定の増収が見込まれても、義務的経費の大幅な伸びに歳入が追いつかず、繰出金や社会保障関係費の増加、老朽化したインフラの更新需要、物価や人件費の上昇など、歳出圧力は確実に高まっています。さらに、国の制度改正や方針転換は基礎自治体に直接影響を及ぼします。地方自治体の裁量が限られる中で、負担だけが増える局面も少なくありません。

中期的な財政見通しでは収支不足が示され、基金の活用を前提とした厳しい財政運営が続くことが想定されています。しかしながら、基金は本来、不測の事態に備えるための重要な財源です。恒常的な財源不足を補う手段として使い続けることは、将来世代への責任という観点から慎重な検証が必要です。

総合計画でも中長期の視点、将来負担の抑制、公共施設マネジメントやライフサイクルコストの意識が随所に示されています。これらは単なる理念の列挙ではなく、市政運営や財政運営において具体的な判断として反映されるべき考え方です。であるからこそ、予算の読み取りとしては、そこに沿った具体の筋が見える必要があります。

また、総合計画では市民協働や多様な主体との連携、民間や地域との役割分担を進めることが示されています。しかし、現実には新たな制度対応や新規事業が積み上がる一方、既存事業の見直しや縮減は十分に進まない場面も見受けられます。これは行政技術の問題ではなく、都市経営としての政治判断が問われる課題だと考えます。

ここで確認したいのは、これは単に厳しい財政だから節約するという話ではありません。限られた財源の中で何を守るのか、何を優先するのか、何を見直すのか。これを市長がどの言葉で市民と議会に説明するのか。つまり、財政を裏方ではなく、都市経営の表舞台として扱えているのかという点です。

そこで、お尋ねいたします。

総合計画が示す持続可能な行財政運営、選択と集中、将来世代への責任という考え方を踏まえ、市長は現在の本市財政の状況をどのように評価されているのか。また、令和8年度当初予算において、どの分野を守るべきものと位置づけ、どの分野を見直す判断をされたのか、その優先順位の基準と政治判断について、市長の見解をお聞かせください。

加えて、基金の在り方、公共施設、インフラ更新の財政的見通しについて、どのような方針で将来世代への責任を果たしていくのか、併せて伺います。

そして、部局裁量経費、いわゆる部局長予算についてです。事務事業の発足から数十年の事業もあれば、数年の事業もあります。これらの部局長予算については、大きな幹は残るものの枝葉はばっさりと切られ、僅かな予算の中で身動きができなくなっている事業が散見されます。どれも不要な事業とは申しません。その時代、時代には大切な取組だったことでしょう。しかし、時代は変わり、事務事業に構造的な課題がある場合、そこを見直さないまま予算を圧縮しても十分な成果にはつながりません。例えるなら、バケツの底に穴が空いたまま水を注ぎ続けるようなものであります。

この部局長予算の事業そのものについて、事業を縮小して延命するより構造を見直すべき時期に来ている事務事業もあるのではないかと考えますが、見解をお聞かせください。

次に、人口減少社会を前提とした都市経営の現在地と令和8年度の市政運営についてです。

総合計画は人口減少、少子高齢化の進行を前提に、都市経営の考え方そのものを転換していく必要性を示しています。人口が減少するということは、単に市民の数が減るということではありません。税収構造や行政需要が変化し、都市を維持するためのコスト構造そのものが変わり、都市の成り立ち自体が転換期を迎えていることを意味します。

本市においては、人口減少は既に現実のものとなっており、総人口の減少に加え、生産年齢人口の減少や高齢化率の上昇が同時に進行しています。また、市域内の校区や地区ごとに人口減少のスピードや高齢化の度合いには明確な差が生じています。こうした状況の中で、画一的な施策を一律に当てはめることが必ずしも有効とは言えない局面が増えていると考えます。

総合計画には地域特性を生かす、持続可能な都市構造、コンパクトといった考え方が示されています。であるならば、行政運営としては施策を単に積み上げていくのではなく、地域の状況差を踏まえ、既存の施策や施設、都市機能の配置を前提から見直し、組み替えていく、言わば都市経営の再編集という発想が求められているのではないでしょうか。

ここで問いたいのは、都市の方向性の議論です。人口が右肩上がりであった時代とは前提条件が大きく変化をしています。重要なのは、人口が減少しているということだけではありません。ここで注視すべきは、現役世代の負担の程度を示す従属人口指数です。国立社会保障・人口問題研究所の令和5年推計によれば、2015年に約65%であった従属人口指数は、2045年には120%を超える水準に達すると見込まれています。これは生産年齢人口100人に対して、年少人口と老年人口合わせて120人を超える構造となることを意味します。すなわち、実質的に一人の働き手が一人以上を支える社会へと移行していくことになります。

この人口構造の変化は財政運営だけでなく、社会保障制度、地域経済、労働市場、さらには教育や地域コミュニティーの持続可能性にまで影響を及ぼします。人口減少という量の問題ではなく、人口構造そのものが転換しているという質の問題として、都市経営はこれを捉えなければならないと考えます。どの規模の都市を目指すのか、どの水準の行政サービスを維持するのか、どこに都市機能を集約するのか。こうした問いに向き合うことを避けて通ることはできません。

全国では人口減少を前提に、拡大型の都市計画から転換し、都市機能の集約や行政サービス水準の再定義を行うことで、都市のありようそのものを見直した自治体も見られます。これらは、行政技術の工夫だけでなし得るものではありません。首長が都市の将来像についてどのような判断を行うのかという政治の領域そのものと考えます。

総合計画が描く将来都市像がある以上、令和8年度の市政運営はその将来像に向けて一歩でも進んでいる必要性があります。逆に言えば、総合計画の方向性と実際の事業選択や予算配分との間にずれが生じるのであれば、その理由を市民に説明できなければなりません。

そこで、お尋ねいたします。

人口減少が不可逆的に進行する中で、市長は本市の都市経営の現在地をどのように認識されているのか。また、令和8年度の市政運営において、どの方向へかじを切ろうとしているのか、総合計画が示す方向性との関係も含め、市長の見解を伺います。

次に、都市経営を支える基盤としてのDXと、その土台となる地域プラットフォームについて伺います。

人口減少と少子高齢化が進む中で、基礎自治体を取り巻く環境は大きく変化しています。職員数を大きく増やすことが難しい一方で、行政に求められる役割や住民サービスは、むしろ複雑化、高度化しています。こうした状況の中で、近年、デジタルトランスフォーメーション、DXという言葉が広く使われるようになりました。

ここで確認しておきたいのは、DXは単なるデジタル化や既存業務のIT化ではないという点です。本来のDXとは、業務や制度の前提を見直し、仕組みそのものを再設計することに意味があります。人口減少社会においては、人を増やして対応する、予算を積み上げて解決するという従来型の方法は限界を迎えつつあります。だからこそDXは、限られた人材と財源の中で、行政機能を維持するための手段として位置づける必要があります。

しかしながら、DXだけが地域課題を解決するわけではありません。ここで重要になるのが、デジタル戦略の土台となる地域プラットフォームの考え方です。

なお、ここでは市民と行政が情報、データを共有し、地域で活動する団体や人材など、多様な主体が行政と連携、協働できる、行政と地域をつなぐオンライン基盤を地域プラットフォームと呼びます。そして、そうした情報や支援制度、サービスなどを分断したままにせず、地域の中でつなぎ直すための言わば器であると捉えています。

総合計画でも、市民協働や多様な主体との連携、地域の力を生かしたまちづくりが繰り返し示されています。しかし、現実には行政の部局ごと、制度ごと、あるいは行政と地域との間で情報や支援の仕組みが分断されてる場面も少なくありません。その結果、制度は存在していても十分に活用されていない、支援が必要な人に情報が届いていない、地域で働く人と行政がうまくつながっていないといった状況も生じています。

DXと地域プラットフォームの関係を整理すると、DXはあくまで手段であり、地域プラットフォームは地域の力を引き出すための基盤です。DXによって情報共有やデータ活用が進んだとしても、その基盤がなければ行政内部の効率化にとどまり、地域の力を生かすところまで至りません。また、DXと地域プラットフォームは、子育て、福祉、観光、防災などの分野で、複数の制度や主体を横断的につなぐ基盤として機能することが期待されます。

一方で、国主導で進められているDXについては、基礎自治体として一定の距離感も必要です。新年度事業として情報システム標準化対応事業が示されていますが、全国一律の制度やシステムが地域の実情に合わないまま導入されれば、現場の負担が増える可能性もあります。DXを進める際には、国が進めるから導入するのではなく、自治体として何のために活用するのかという目的を明確にすることが不可欠です。

人口減少社会において、DXと地域プラットフォームはあれば便利なものではなく、都市経営を支える基盤になりつつあります。行政と地域が対立ではなく補完関係で動き、限られた人材と財源の中でも地域の機能が維持していく、そのための仕組みをどのような考え方で整えていくのかが今問われているのではないかと考えます。

そこで、お尋ねいたします。

人口減少社会を前提とした都市経営の中で、市長はDXを単なる行政効率化の手段にとどまらず、限られた人材と財源の中でも自治体運営を持続させるための方法論として、どのように位置づけているのか。

また、地域の情報、人、活動をつなぐ基盤、言わば地域プラットフォームとも言える仕組みを、DXと一体で都市経営を支える基盤として、本市として構想し、整えていく考えがあるのか、市長の見解を伺います。

次に、人への投資と都市経営についてです。

近年、社会の分断が深まっていると言われますが、その背景には、価値観の対立というよりも財政や制度の在り方そのものが住民の不安や不信を増幅させてきた側面があるのではないかと受け止めています。

財政は、社会の在り方を映し出す鏡だと言われます。この視点から、国全体の社会保障支出を見ますと、高齢者向け支出が大きな割合を占める一方で、職業訓練、家族政策、障害者支援などへの支出は極めて限られています。これは、フランスやドイツなどと対GDP比で比較しても際立って低い水準にあります。その結果、障害者、ひとり親家庭、貧困家庭、失業者など社会的に弱い立場に置かれた人たちへの支援が薄く、現役世代全体を支える保障が脆弱な構造が続いてきました。

一方で、先進国の中で最も高齢化が進んでいるにもかかわらず、医療や年金への支出が対GDP比で突出して高いわけでもありません。このことは、高齢者が受け取り過ぎているという単純な対立構図ではなく、現役世代や立場の弱い人たちへの給付の薄さこそが社会の緊張を生んでいることを示していると受け止めざるを得ません。

日本では、世帯収入のピークが1990年代半ばにあり、その後、共働き世帯が増えても生活の余裕は広がっていません。人々が生活防衛に追われる中で、他者の状況に目を向ける余裕や社会全体で支え合おうとする寛容さを持ちにくくなっています。その結果、あの人たちが受益者になっているのではないかという感覚を抱きやすくなっているとすれば、社会の分断が進むのも無理からぬことです。こうした状況の中で共生社会という言葉が掲げられても、財政や制度の裏づけが伴わなければ、その実感は生まれません。

総合計画には、人を大切にする、誰一人取り残さない、地域共生、支え合いといった言葉が並んでいます。都市が持続するための前提条件はハードだけではありません。人材、担い手、子供、家族、地域コミュニティー、人そのものが最大の基盤です。

しかし、現実には少子化、子育て世帯の不安、不登校、孤独、孤立、高齢者の生活課題など、人を取り巻く課題は複雑化、重層化しています。制度を1つ整えれば解決するものではありません。関係機関の連携と、何より支援が必要な人に確実に届く仕組みが問われています。そして、子供の尊厳と安全を守る体制もまた、人への投資の核心です。

本年1月、市立中学校において、過去の暴力を伴ういじめ事案がSNS上で拡散された事態が生じました。これは事案そのものだけでなく、初動で止められなかった構造にも目を向ける必要があることを示しています。

これまで人権を尊重する立場から、いじめ問題について繰り返し質問してまいりました。その答弁の中でも研究するという言葉が用いられてきました。それ自体を否定するものではありません。しかしながら、研究は結論を出すために行うものです。

いじめ対応には、教育的アプローチ、行政的アプローチ、法的アプローチという3つの役割分担が必要です。

教育的アプローチは、学校が中心となって行う指導や関係修復の取組です。今回の事案については、学校及び教育委員会が早期に事態の把握と解明に努めてこられたものと認識しています。しかしながら、子供の人権という観点から見たとき、1月の事案を受けた保護者説明会後、保護者の立場からは、学校と同一系統の中で調査が完結することで、本当に十分に事実が明らかになるのかという不安の声が現実に届いています。

市立中学校で発生した今回の事案を受け、こども家庭庁では1月16日にいじめ防止対策に関する関係省庁連絡会議が開催されています。この連絡会議での議論を調べる中で感じたことは、人権問題として捉え、重大事案となり、再調査の段階で市長部局が関与するという現在の仕組みと異なり、事案の重大化を待つことなく、初動の段階から客観的に事実確認が行われる体制が必要ではないかということであります。そのためには現在、教育委員会に設置されているいじめ問題第三者調査委員会による仕組みを見直す必要があると考えます。そして、教育委員会から独立した形で、市長部局が人権の観点から客観的に事実確認を行う第三者機関へと制度を改め、必要に応じて専門家の力を得ながら、初動から関与する行政的アプローチが求められていると考えます。さらには、暴力や重大な人権侵害が疑われる場合には、警察や司法との連携を含む法的アプローチも不可欠です。

以上の点を踏まえ、市長にお尋ねいたします。

本市は、国の結論を待つのか、それとも本市で発生した事案も踏まえ、寝屋川市や旭川市のように、国に先行して制度設計を進めるのか。また、市長部局に行政的アプローチを担う機能を設けることについて、調査研究の段階を終え、実装へ移行する具体的な時期をどのようにお考えでしょうか。

そして、通報促進の仕組みについて伺います。

これまで議会の中で提案してきたいじめ通報促進チラシは、人権を尊重する本旨から、重大事案が起きてからの対応ではなく、重大化を未然に防ぐための仕組みです。この1月の本市の事案でも、早期に情報が届いていれば重大化を未然に防げた可能性は否定できません。体制整備を待つことなく、令和8年度から実施する考えはないのか、お聞かせください。

最後に、人への投資全般について伺います。

都市の持続性を左右する最大の資源は、言うまでもなく、人です。市長は「ひとが真ん中。」を基本姿勢として、ひとを守る、ひとを育む、ひとを支える、ひとを豊かに、ひとを元気にの柱を掲げてこられました。

そこで、人への投資という観点からお尋ねいたします。

人への投資は、短期の財政効果だけではかれば、どうしても後回しにされがちです。しかし、中長期で見れば、人への投資を怠ることこそが地域の疲弊や都市の衰退を早めることになります。つまり、これは福祉政策のみの問題ではなく、都市経営そのものの価値判断の問題であります。市長は総合計画の理念を、支援が必要な人に確実に届く仕組みへとどのように具体化していくのか。また、人への投資を都市経営の中でどのように位置づけ、令和8年度はどの領域を特に重視して施策を展開しようとしておられるのか、見解を伺います。

次に、観光と都市再生として、西大分駅周辺とウオーターフロントについて伺います。

総合計画は、観光、地域経済を支える重要な分野の一つとして位置づけ、交流人口、関係人口の拡大、地域特性を生かした観光の推進、そして、既存資源を磨き上げることによる観光の質的向上を掲げています。

一方で、総合計画は特定の地区名を挙げて観光整備を示すものではなく、あくまで考え方と方向性を示す計画です。そのため、重要なのは総合計画が示す地域特性を生かすこと、既存資源を磨き上げること、官民連携を進めることといった理念をどのエリアで具体化していくのかという都市経営としての選択です。その観点から見れば、西大分駅周辺からウオーターフロントにかけてのエリアは、総合計画の趣旨を具体化し得る有力な地区の一つだと考えます。

このエリアは、柞原八幡宮や鉄道駅を有し、港湾に隣接し、海に開かれた景観とレトロなれんが造りの旧倉庫群といった歴史的建物を併せ持っています。加えて、西大分地区は別府市に隣接しています。

2024年統計でいえば、別府市には年間707万人を超える観光客が訪れていますが、その隣接地である西大分は別府と競合するのではなく、別府の観光集積を背景に、異なる時間の過ごし方や空間体験を提示できる立地条件を備えています。

ここで注目すべきなのは、西大分地区については総合計画にとどまらず、都市計画の分野で既にかなり具体的な将来像とルールが示されている点です。

まず、西大分駅周辺地区の地区計画では、この地区を海を身近に感じることのできる貴重な水際線と位置づけた上で、地域特性を生かしたまちづくりの方向性を明確に示し、海とかんたんの歴史を感じる、にぎわいと憩いのみなとオアシスの形成を目標として掲げています。これは、観光、滞在、市民利用を前提とした都市像を本市自身が公式に示していることを意味します。

さらに、地区計画では既存倉庫群や港の景観を生かしたまちづくり、港の散策に適した快適な空間づくり、かんたん港園からのにぎわいの連続性などが示されています。また、建築物の形態や用途についても、地区の景観や空間の質を損なう開発を抑制する考え方が示されています。

そして、西大分港周辺地区は景観地区にも指定されており、景観地区の手引では、建築物の高さの最高限度、壁面の後退、色彩や形態意匠、緑化などについて具体的な考え方が示されています。これは、単に規制をかけるということではなく、港と海の景観、歴史的建物群と調和した落ち着きと物語性のある空間を守り、育てていこうとする本市としての明確な意思表示です。

つまり、西大分駅周辺、ウオーターフロントエリアについては、地区計画により将来像と空間の方向性が示され、景観地区の制度により守るべき景観とルールが定められているという形で、どのように磨いていくべきかが計画上、相当程度具体的に示されている地区だと言えます。

加えて、この地域には特定非営利活動法人大分ウォーターフロント研究会をはじめとする民間、市民主体の取組が長年にわたり積み重ねられてきました。水辺空間の活用、港とまちの関係性の再構築、歴史や景観資源を生かしたまちづくりについて、行政に先行する形で議論と提案が行われてきた経過があります。つまり、西大分地区は行政がゼロから構想を描き直す場所ではなく、既存の計画と民間の蓄積を行政がどう後押しするのかが問われる段階にあります。

人口減少社会において、観光戦略や財政の視点から、市内全ての地区に同じ投資を行うことは現実的ではありません。総合計画でも拠点性を踏まえた都市づくりが示されています。その中で西大分地区は、物語性ある空間を形成し得る地区です。官民連携の観点からも、動線や景観、ルールといった土台を行政が整え、その上で民間の投資や創意工夫を引き出す形こそが、財政負担を抑えながら都市の魅力を高める現実的で持続可能な手法だと考えます。これは人口減少社会の都市経営として、縮む中でも選んで磨くという発想を具体のエリアで実装をする試金石だと言えます。

そこで、お尋ねいたします。

総合計画が掲げる観光振興、地域特性を生かしたまちづくりの考え方に加え、西大分港周辺地区の地区計画が示すみなとオアシスの形成という目標、既存倉庫群の活用、港の散策に適した空間形成、かんたん港園からのにぎわいの連続性、さらに、景観地区の制度が示す景観形成の考え方を踏まえ、市長は西大分駅周辺からウオーターフロントにかけてのエリアを、本市の観光、都市再生の中でどのような位置づけのエリアとして認識しておられるのか、見解を伺います。

あわせて、この地区については、新たな大型投資を前提とするのではなく、既に存在する計画上のルールと民間、市民の取組の蓄積を生かしながら、官民連携で育てていくことが重要だと考えます。

大分ウォーターフロント研究会をはじめとする民間の素地、別府市に隣接する立地特性を踏まえ、当該エリアの魅力創出のためにどのように進めていくのか、市長の見解をお聞かせください。

次に、防災と老朽化インフラの整備についてです。

総合計画が安全・安心、防災・減災、災害に強い、インフラの計画的更新、公共施設マネジメントを掲げるのは、自然災害の激甚化、頻発化と老朽化が同時に進行しているからです。安全・安心は目に見える施設を整えるだけではなく、非常時に命と尊厳が守られる体制を平時から準備できているかという問題です。

本市においても避難所の運用、情報伝達、要配慮者支援など、ハードとソフトを一体で考える必要があります。特に避難所環境については、トイレ、衛生、プライバシーの確保が健康被害や災害関連死に直結することは、他自治体の経験が示しています。

総合計画に書かれた安全・安心を、平時の準備によってどこまで実効性を持って確保できているのかは極めて重要です。また、防災、減災対策を平時からどこまで進めているのかも重要です。同時に、道路、橋梁、上下水道、公共建築物など、高度経済成長期に整備されたインフラ等は更新期を迎えています。人口減少下で、これまでと同じ規模、水準を維持し続けることが本当に持続可能なのか。総合計画が描くコンパクトな都市構造を現実のものとしていくためにも、どの施設を残し、どこを集約し、どの水準を守るのか、これは将来世代への責任であり、財政制約を踏まえた都市経営上の選択です。

そこで、お尋ねいたします。

市長は老朽化している公共建築物の計画的更新や避難所運用の質の確保、都市経営の中で財政的負担も含め、どのように進めていくのか、見解をお聞かせください。

また、総合計画の方向性を踏まえ、将来への責任として老朽化している道路、橋梁、上下水道のインフラの現状や、防災、減災対策の視点からの整備について、市長の見解を伺います。

以上、市長に対し、財政、人口減少、デジタル戦略、人への投資、観光と都市再生、安全・安心と老朽化インフラについて確認してまいりました。これらは、いずれも将来世代に対する責任という1点でつながっています。この将来世代をどう育て、どう支えるのかという問いは教育行政の根幹であります。

そこで、次に、教育が都市の未来をどう支えるのかについて、教育長にお尋ねいたします。

総合計画において、教育は人づくりの基盤として位置づけられています。超少子化社会において都市が持続するためには、単に人口を維持することではなく、子供一人一人の可能性を最大限に引き出し、将来世代がこの地域で生きていく力を育むことが不可欠であります。

しかしながら、教育行政を取り巻く環境は大きく変化しています。少子化の進行に加え、学校規模の変化、多様な学びの対応、不登校の増加、そして深刻化するいじめ問題、限られた人的、財政的資源の中で、学びの質と安全をどう両立させるのか。これは、都市経営と直結する課題であります。

特にいじめ問題については、本年1月の事案が示すように、重大化してからの対応だけでは不十分であります。いじめは学校の中で起きますが、その影響は子供の人生全体に及びます。だからこそ、これは教育行政だけの課題ではなく、自治体としての人権行政の課題でもあると考えます。

先ほど、市長に対しては、いじめ問題を人への投資の観点から捉え、市長部局による行政的アプローチの在り方についてお尋ねいたしました。その上で、教育行政としてこの問題をどのように受け止め、どう連携していくのかを教育長に確認したいと思います。

いじめ対応には、市長への質問の中でも触れましたが、学校が担う教育的アプローチ、行政が担う行政的アプローチ、警察、司法と連携する法的アプローチ、この三層構造が必要です。教育委員会としては、当然、教育的アプローチの充実が第一義です。同時に、いじめを子供間のトラブルと矮小化せず、人権侵害として捉える視点を明確にし、必要に応じて外部と連携する体制をどう構築していくのかが問われます。

こども家庭庁では、現在、いじめの重大化要因等の分析・検討会議を設置し、令和8年3月を1つの区切りとして、重大化を未然に防ぐ制度設計の検討を進めています。その中では、市長部局と教育委員会の連携強化も重要な論点となっています。

以上を踏まえ、教育長にお尋ねいたします。

人口減少社会において、教育が都市の将来に果たす役割をどのように認識しておられるのか、見解を伺います。また、不登校、多様な学びへの対応など、具体的な環境変化の中で、教育行政として、今後、特に重視すべき視点をどこに置いておられるのか、見解を伺います。

そして、いじめについてです。教育的アプローチを基軸にしながらも、行政的、法的アプローチとどのように連携し、重大化を未然に防ぐための具体的な取組をどのように進めていくのか、見解を伺います。

あわせて、これまで議会の中で提案してきた、いじめ通報促進チラシについて伺います。寝屋川市が取り組み、一定の効果を上げている事例も踏まえ、本市においても児童生徒を対象に、人権を尊重する観点から早期通報を促す仕組みを教育委員会として主体的に構築する考えはありませんか。

以上、4点について教育長の見解を伺います。

教育は、都市の将来を最も長い時間軸で形づくる政策分野であります。教育は単なる行政分野の1つではありません。この都市の未来そのものです。今日の判断と取組が10年後、20年後の大分市の姿を決定づけます。

将来世代への責任という視点から、今申し上げました4点について、教育行政の明確な方向性をお示しいただきたい。教育長の御答弁を求め、地域政党おおいた。を代表しての総括質問を終わります。

以上です。

○議長(田島寛信) 足立市長。

○市長(足立信也)(登壇) 地域政党おおいた。を代表しての衛藤延洋議員の質問に対し、答弁いたします。教育問題につきましては、教育長から答弁いたします。

まず、持続可能な財政運営と都市経営についての質問にお答えします。

初めに、本市の財政状況の評価についてです。御質問にありました平成28年度と直近の令和6年度を決算の数値で比較いたしますと、義務的経費の合計は、平成28年度の約982億円が令和6年度では約1,287億円と約305億円増加した一方、市税収入は約779億円から約815億円と約36億円の増加にとどまっています。

また、経常収支比率は、平成28年度の91.8%が令和6年度は97.0%と5.2ポイント悪化しており、主要3基金の残高は約222億円が約136億円と、約86億円減少しております。

市債残高につきましては、平成28年度の約1,771億円が令和6年度は約1,652億円と約119億円減少しているものの、新環境センター整備事業完了後は大幅に増加する見込みです。

このように、決算数値からは財政状況は年々厳しさが増しており、加えて、近年は扶助費や職員人件費、公債費など義務的経費の大幅な伸びが続いており、併せて老朽化が進む施設の維持管理やエネルギー、物価、労務単価の高騰への対応などにより、厳しい財政運営となっております。こうしたことから、行政改革推進プランの取組をはじめ、事務事業の見直しや財源確保など、財政健全化に向けた歳入歳出両面にわたる取組をこれまで以上に推進する必要がございます。

次に、令和8年度当初予算における事業の優先順位についてです。当初予算の編成に当たりましては、まず行政評価において、市に裁量がないものなどを除く全ての事業を対象に、全部局を挙げて見直しを実施するとともに、徹底したコスト意識を持って見積りを精査し、経費の縮減を図ることで、必要な施策にはしっかりと予算を確保しました。

具体的には、障がい者福祉手当給付事業を廃止し、福祉タクシー助成事業において、タクシーの迎車料金対応のため、助成額を増額することとしました。また、ときめき出会いサポート事業については、類似のイベントが多数開催されている現状を踏まえ、廃止したところです。

その一方で、佐賀関大規模火災の復興関連事業をはじめ、長引く物価高への対応、子育て施策の充実や高齢化の進展を踏まえた社会保障施策、安全・安心な医療、防災体制の構築、脱炭素への取組、DXの推進など複雑化、多様化する市民ニーズに的確に応えていくとともに、地域経済の下支えにも配慮し、様々な行政課題の解決に向けた取組を進めることとしております。

次に、基金の在り方、公共施設、インフラ更新の財政的見通しについてです。1点目の基金の在り方についてですが、本市では当初予算編成時に財政調整基金等主要3基金を財源調整用に活用しているところであり、決算収支を見通す中で余剰金が生じると見込まれる場合には、予算編成上、活用した基金については繰戻しを行うとともに、新たな積立てを行っております。

昨年10月に公表した財政収支の中期見通しでは、令和11年度に基金残高が26億円に減少する見込みとなっておりますが、行財政改革をさらに進めることにより、可能な限り基金残高の確保に努めてまいります。

また、2点目の公共施設、インフラ更新の財政的見通しについてですが、本市では、老朽化が進行する公共施設の適正な維持管理を長期的な視点で計画的に行うため、大分市公共施設等総合管理計画を策定しております。令和7年3月に改定した本計画では、年間約470億円もの投資的経費が必要とされていることから、定期的な点検や修繕の実施による予防保全と施設の長寿命化を推進するとともに、利用状況や老朽化度等を踏まえた施設評価を行い、施設の在り方を整理する中で、施設総量の適正化を進めていくこととしております。あわせて、大分都市広域圏における公共施設の相互利用の促進や県との施設機能の役割分担も議論しております。

今後は、公共施設の老朽化の進行や人口減少の進行により、将来的な税収等の増加が見込めないことから、引き続き予防保全による安全性の確保に努めるとともに、ライフサイクルコストの縮減や施設総量の適正化により、財政負担の平準化を図ってまいります。

次に、部局裁量事業についての見解ですが、本市の当初予算編成は各部局が配分された一般財源の範囲内で、主体的な判断の下、事業の選択と予算配分を工夫し、編成を行う分権型予算制度を取り入れております。既存の個別事業については、毎年、行政評価において評価を行っており、各部局は行政評価の結果や市民生活への影響などを総合的に勘案した上で、配分枠の範囲で事業の継続や拡充、縮小、廃止の判断を行うとともに、新たな事業も創出しているところです。

なお、ときめき出会いサポート事業の事業廃止については、令和7年度議会が行う事務事業評価において、終期を設定し終了とされたことを踏まえての判断です。

議会の行う事務事業等の見直しにつきましては、改善の上継続という結果が多く、これが衛藤議員のおっしゃるように、予算は削られても事業は続くという結果につながっているという事態になっていると私は思います。今後もスクラップ・アンド・ビルドの観点から積極的な御意見をいただきたいと思います。

次に、人口減少と都市経営についての質問にお答えいたします。人口減少の進行等に伴い、地域コミュニティーの衰退や経済活動の縮小など、都市の活力低下を招く看過できない問題への対応が求められています。

また、本市の人口構成を見ますと、65歳以上の高齢者は2042年頃まで増加する一方で、14歳以下の子供は全地区で減少し、生産年齢人口も3地区を除き減少する見込みです。こうした年代別人口の推移は政策判断において重要であり、これまで十分とは言えなかった若い世代への支援を重点的に強化する必要があると考えております。

こうしたことから、私は市長就任以来、「ひとが真ん中。」を基本姿勢として、全ての市民が身体的、精神的、そして社会的にも満たされたウェルビーイングな社会を目指し、市政運営に取り組んでおります。市長選に当たって市民の皆様にお示しした政策集につきましては、68項目全てについて実現または方向性を決定いたしました。これらを含め、令和7年度12月補正予算計上分までを合わせますと、134の事業を新たに実施し、60の事業を拡充しております。

新年度の市政運営に当たり、特に重要な取組については、大分市総合政策企画会議において4つの部会を設け、検討を進めています。脱炭素社会部会では2050年カーボンニュートラル達成に向けた取組、医療と介護のネットワーク部会ではICTの活用などによるネットワーク構築、交通システム部会では交通施策の整理と渋滞緩和、市有施設を活用した中心部の活性化部会では県都を象徴する中心部の市有施設の在り方について、それぞれ議論を深めています。

次の時代に向けたまちづくりの指針である大分市総合計画の下、引き続き市民の皆様を将来にわたって守り、育み、支え、そして豊かに、元気にする、ひとを中心に置いたまちづくりをより一層力強く進め、誰もが幸せを実感できる大分市の実現を目指してまいります。

次に、都市経営を支えるDXとデジタル戦略についての質問にお答えいたします。

まず、都市経営を支える基盤としてのDXの位置づけについてですが、急速な人口減少により深刻な人材不足が懸念される中、本市においても生産年齢人口の減少が本格化しており、経営資源が制約される中で、より質の高い行政サービスを提供していくためには、DXの推進は喫緊の課題であると認識しています。

こうした中、デジタル技術の活用や業務改善により行政事務を省力化、効率化することで、市政における地域課題の解決に必要な優先度の高いとされる業務へ、これまで以上に人員配置を行うことが可能となり、人口減少社会においても持続可能な行政運営や良質な市民サービスの提供が実現できるものと考えております。

次に、地域プラットフォームの考え方についてですが、地域の情報、人、活動をつなぐ情報システムやサービスは、人口規模が縮小しても直面する地域課題に的確に対応するためのデジタル基盤の一つであると認識しております。

一方で、災害対策や福祉、医療サービスの充実、地域経済の活性化など、本市において解決すべき課題は多岐にわたるとともに、子育て世代や自治会、事業者など多様な主体が利用することから、情報システムやサービスの検討に当たっては利用目的を明確化し、市民、事業者のニーズに的確に応える仕組みとすることが求められます。

こうしたことを踏まえ、大分市DX推進計画の具体的な個別施策を示すアクションプランの第2期策定を令和8年度に予定していることから、このタイミングに合わせ、在り方や導入効果などについて整理してまいりたいと考えております。

次に、ひとへの投資と都市経営についての質問にお答えいたします。

まず、いじめ対応についての行政的アプローチを担う機能の実装時期についてです。本市では、これまで市長部局の関係課によるいじめ対応関係課会議を通じ、国の動向や中核市の取組状況等の情報共有を行ってきました。こども家庭庁において、市長部局での取組導入に関するモデル事業の成果を受けたガイドラインを公表する予定となっておりますが、現時点では公表されておりません。

また、本市が今年度実施した中核市への調査でも、市長部局に専門部署を設け、解決まで直接対応する行政的アプローチを取っている市は、従前どおり寝屋川市、旭川市の2市にとどまっており、大きな変化は確認されておりません。

以上の状況を踏まえ、引き続き、国や他都市の動向を注視してまいります。

次に、市長部局におけるいじめ通報促進チラシの実施についてです。子供からのいじめ通報については、対面での相談のほか、1人1台端末を利用した相談などがある中で、いじめ通報促進チラシも1つの手段であると認識しております。子供からの発信を様々な媒体で受け取ることも重要なことですが、子供との信頼関係を深めることで、まずは被害を受けたり、いじめを見聞きしたりした子供が教職員に相談し、相談を受けた学校は教育委員会に連絡をするといった基本的な流れを徹底するとともに、子供が不安や悩みを安心して相談できる体制を整えていくことが大切であると考えております。

次に、総合計画の理念を支援が必要な人に確実に届ける仕組みの具体化についてです。

次の時代に向けたまちづくりの指針である大分市総合計画では、3つの方向性を掲げております。

1つ目の豊かな個性をはぐくみ、ともに成長できるまちでは、安心して子供を産み育てることができる環境づくりとして、不妊治療に要する経費への一部助成や里帰り出産する家庭への新たな支援のほか、保育料無償化の対象拡大、市立中学校における給食費の無償化、子ども医療費助成の高校生年代までの拡大、返還免除型奨学資金制度の創設などを実施してまいりました。

2つ目の共生する社会を実現し、安心して暮らせるまちでは、誰もが住み慣れた地域でお互いに支え合い、助け合いながら安心して暮らすことができるまちづくりとして、医療、防災体制を充実させるため、♯7119を県下で初めて導入したほか、大規模災害に備えた、へつぎ防災広場や全ての市立小中学校の体育館等へ空調設備を整備してまいりました。

3つ目の新たな価値を創造し、未来に挑戦できるまちでは、企業の成長促進や雇用創出、市民生活と地域経済を支える取組などとして、中小企業の経営力強化に向けた人材育成や設備投資への支援をはじめ、若手起業家の育成、AI等の先端技術を活用した生産性向上に対する支援、スマート農業の促進、高校生などの若者と企業による農林水産物の付加価値を高める6次産業化の推進などに取り組んでまいりました。

引き続き、市民の皆様を将来にわたって守り、育み、支え、そして豊かに、元気にする、ひとを中心に置いたまちづくりをより一層力強く進めるとともに、社会福祉協議会をはじめとする様々な関係機関と連携しながら、支援を必要とする人を取り残すことのない「one team OITA」で取り組んでまいります。

次に、人への投資の位置づけと令和8年度に重視した政策についてです。私の掲げる5つのまちづくりの一つとして、本格的な人口減少社会を迎える中、その大きな要因である少子化への対策を最優先課題と位置づけ、全ての妊産婦や子育て世帯に対する一体的な相談体制づくりや、その後の成長過程に寄り添った切れ目のない支援や教育環境のさらなる充実を目指し、ひとを育む政策を進めてきたところです。

令和8年度の新規事業としましては、子育て世帯のさらなる経済的負担を軽減するため、市立小学校の給食費無償化を実施するほか、5歳児健康診査事業において、おおむね4歳6か月から5歳6か月の幼児を対象に健診を行い、就学までの早い時期に発達障害等を把握し、より長い期間の支援に取り組むこととしております。

また、校内教育支援ルームでは、児童生徒への支援を行うスクールライフサポーターを増員するための経費を計上し、不登校対策に取り組みます。さらに、昨年に引き続き、里帰り出産家庭支援事業に取り組むこととしております。

次に、観光と都市再生の魅力創出についての質問にお答えいたします。まず、西大分駅周辺からウオーターフロントにかけてのエリアの位置づけについてです。

当該エリアは大分港発祥の地であり、海運用の旧倉庫群が現存するなど、古くから港町の歴史を刻んできた経緯があることから、地区計画や景観地区を指定することで、海の玄関口にふさわしい景観の形成や空き倉庫の活用など、地域の特性を生かしたまちづくりを推進してまいりした。

大分市都市計画マスタープランにおいても、交通結節機能の強化と、歴史文化を大切にする地区として、ホーバークラフト発着地やフェリーターミナル等と連携し、にぎわいの創出や地域の活性化、市民生活の向上を図ることとしております。

また、第2次大分市観光戦略プランにおいては、かんたん港園などを含めた西部海岸地区内において、観光施設の魅力増進と連携により誘客促進を図るとともに、同地区から市内中心部及び市内観光スポットへの周遊促進につなげていくこととしております。このようなことから、当該エリアは親水性を生かした海の玄関口として機能強化が進んでおり、ウオーターフロントを中心に、市内の新たな魅力施設と連携した湾岸交流拠点として、本市にとって重要なエリアと認識しております。

次に、当該エリアの魅力創出についてです。本市では、大分港西大分地区を発着地とする工場夜景クルーズの運航をはじめ、サイクリングや、まちなか散策の際の立ち寄りスポットとして、当該エリアの観光施設や飲食店、パブリックアート等の情報をパンフレットやSNSにより発信するなど、魅力創出や認知度向上に努めてまいりました。

官民連携の取組として、かんたん港園で開催される民間主催イベントへの補助や情報発信、市の主催イベントとの連携などにより、当該エリアを盛り上げてきたところです。官民連携である以上、国や県の方向性も重要になってきます。

また、NPO法人大分フロンウォーターフロント研究会の主催する官民交流会議に出席し、本市の観光等の取組の紹介や当該エリアの魅力創出に関する意見交換を行ってまいりました。今後はこれまで以上に映画のロケ地としての魅力をPRするなど、情報発信を強化するとともに、民間関係団体等との情報共有や意見交換を深め、当該エリアの観光スポットとしての魅力向上に取り組んでまいります。

次に、安全・安心とインフラ整備、そして未来への責任についての質問にお答えいたします。

まず、老朽化している公共建築物の計画的更新と避難所運用の質の確保についてです。令和7年3月に改定した大分市公共施設等総合管理計画では、老朽化が進行する公共施設の適正な維持管理を長期的な視点で計画的に行うこととしており、人口減少社会を踏まえた公共建築物の機能や規模の適正化はもとより、ライフサイクルコストの縮減と財政負担の平準化を図る中、計画的に改修や修繕等を行うこととしております。

一方で、本市が保有する公共建築物は、災害発生時の避難所としての機能も有しております。これまでも各施設の機能を損なわない範囲での段ボールベッド等の災害用備蓄物資の保管スペースの整備や備蓄を長寿命化改修工事の中で進めております。また、市内全小中学校の教室や体育館に整備しているエアコンや多目的トイレの設置は、平常時も災害時も有効な機能となります。

施設整備のほか、ソフト対策として災害時に国から送付される救援物資に加え、パーティション等の避難所の衛生環境確保等に資する物資を調達し、物資輸送拠点である、へつぎ防災広場を起点として配送するほか、避難所としてホテル等の民間施設の利用も検討するなど、引き続き避難所の質の向上に努めてまいります。

次に、インフラの現状と防災・減災対策の観点からの整備についてです。本市では、昭和39年の新産業都市に指定されて以降に多くのインフラが整備され、老朽化も進んでいることから、重要度に応じた維持管理水準を設定し、効率的な修繕や更新を実施しております。インフラの修繕や更新に当たっては、橋梁や重要上下水道管路の耐震化を進め、ライフラインの強靱化を図るとともに、国や県と連携し、堤防や護岸等の整備を進め、防災、減災機能の向上に努めており、本年度改定することとしております大分市国土強靱化地域計画においても計画を推進する基本方針として位置づけております。

今後とも市民の生命と財産を守るインフラの適正な整備や維持管理に努め、将来の自然災害リスクに適用した総合的な防災、減災対策を進めてまいります。

以上で、私の答弁を終わります。

○議長(田島寛信) 教育長。

○教育長(粟井明彦)(登壇) 教育の未来についての御質問にお答えいたします。

まず、人口減少社会において、教育が都市の将来に果たす役割についてでございます。少子化、人口減少、都市と地方の格差などの社会的課題、グローバル化や地球環境問題等、将来の予測が困難な時代において、持続可能な社会を発展、維持させていくためには様々な課題を自分事として捉え、解決に向けて主体的に行動する持続可能な社会の創り手の育成が求められており、学校教育に対する期待がこれまで以上に大きくなっていると認識しております。

令和8年2月に本市が実施した学校教育関係調査では、地域や社会をよりよくするために何かしてみたいと回答した児童生徒は、小学生86.7%、中学生88.3%であります。こうした調査結果も踏まえ、本市教育委員会では、令和8年度大分市学校教育指導指針における目指す子供像である、ふるさとを愛し、新たな時代を創造する子供の育成に向け、子供が地域に愛着を持ちながら、よりよい未来をつくり出す力を育む取組を一層推進してまいりたいと考えております。

私は、これからの大分市を担う子供たち一人一人が将来の地域やまちの姿はこうなるだろうと予測して行動し、成功体験により自己の能力を高め、自信を持って社会で活躍できるよう、知識の習得だけにとどまらない体系的な学びと様々な経験に伴う感性を身につけられる教育活動の充実を図ることが学校教育に課せられた使命であると考えております。今後とも各学校において創意工夫を生かした特色ある学校づくりを推進し、子供たち一人一人の能力や可能性を最大限に伸ばす教育の実現に努めてまいります。

次に、教育行政として今後特に重視すべき視点についてでございますが、本市では不登校対策の総合的なプランとなるOITA COCOLO PLANを令和6年7月に策定し、児童生徒が安心して学べる魅力ある学校づくりに努めることや、小さなSOSの早期発見と適切な対応を行うこと、学校内外の多様な学びの場を確保することの3点について重点的に取り組んでまいります。

不登校の未然防止につきましては、スロースタートプログラムにおける学期初めの負担軽減策に取り組んだ結果、令和6年度の中学校全体の不登校生徒数は減少に転じたところであります。しかしながら、小学校の不登校児童数は依然として増加傾向にあり、特に1年生のときから不登校の状態が続いている児童もおりますことから、就学時における負担軽減策や仲間づくり等、早期に子供たちの個々の状況に応じた指導を行うことが重要であると考えております。

また、昨年9月から実施しているメタバース空間を活用した支援に加え、今後はオンライン配信やICTを活用した学習支援を各曜日に設定し、1週間を通して魅力ある多様な学びの場を提供することなど、OITA COCOLO PLANに基づき、誰一人取り残されない学びの保障へ向けた取組のさらなる充実に努めてまいります。

次に、いじめの重大化を防ぐための具体的な取組についてでございますが、いじめは人権侵害であり、どの子供にも、どの学校でも起こり得るという認識に立ち、いじめの未然防止、早期発見、早期対応に取り組むことが重要であります。各学校では、教育活動全体を通じて、全ての児童生徒にいじめは絶対にしない、いじめは絶対に許さないという感覚を行動レベルで身につけさせ、一人一人が心豊かに安心して生活できる学校風土の醸成を図るとともに、いじめの定義に基づき、ささいな兆候であっても、いじめではないかとの疑いを持ち、いじめの積極的な認知に努めております。

教育委員会では、学校が認知した全てのいじめについて報告を求めており、状況に応じて指導主事等が学校を訪問し、教職員に直接、指導助言を行っております。

さらに、いじめが重大化するおそれがある事案につきましては、医師、弁護士、臨床心理士等から構成される大分市学校問題解決支援チームにおいて協議し、問題の早期解決や再発防止に努めております。

また、本年1月に発生した事案を受け、いじめの重大性を全教職員で認識し、対応については校長を中心に一致協力した組織体制を確立し、保護者や教育委員会への報告、必要に応じて警察等関係機関と連携した対応を行うこと、日頃から児童生徒や保護者等の悩みを積極的に受け止め、安心して相談できる体制を整備すること等について、改めて全小中学校に指導したところであります。

今後とも学校や家庭、地域社会、関係機関と連携し、児童生徒が安心して学校生活を送ることができる体制の強化に努めてまいります。

次に、いじめ通報促進チラシについてでございますが、児童生徒が学校内外を問わず、安心して相談や通報ができる体制づくりは重要であると認識しております。各学校では、教師による日常的な観察や個人面談のほか、記名式のアンケート調査を定期的に実施するとともに、より安心して意見を出しやすいよう、状況に応じて無記名式のアンケート調査も実施しております。

本市では、児童生徒が大分市教育センターの相談フォーム等を通じて、匿名でいじめの相談や通報ができるよう1人1台端末にリンクアイコンを設定してございます。

また、今後、1人1台端末を活用した心の健康観察の導入を計画しており、児童生徒の心や体調の変化を早期に発見するとともに、困りや悩み等の相談をいち早く受けることにより、迅速かつ適切な支援につなげてまいりたいと考えております。

今後とも児童生徒が安心して相談できる環境の整備を進め、関係機関や外部専門家との一層の連携を図りながら、相談、支援体制の充実に努めてまいります。

○議長(田島寛信) しばらく休憩いたします。

午前11時18分休憩

◇─────────────────◇

○議長(田島寛信) 休憩前に続いて会議を開きます。

午後1時0分再開

○議長(田島寛信) 次に参ります。

日本共産党代表、18番、岩崎議員。

○18番(日本共産党 岩崎貴博)(登壇)(拍手) 日本共産党、岩崎貴博です。

会派を代表いたしまして、総括質問を始めさせていただきます。

最初に、議会制民主主義についてです。

市長の政治姿勢について伺います。

2月8日投開票で行われた今回の衆議院選挙は、通常国会冒頭での解散という極めて異例の形で行われ、国会における十分な審議を経ないまま選挙に至りました。解散から投開票までの期間は戦後最短とされ、有権者が政策を比較し判断する時間が十分確保されたのかが問われています。選挙期間中においても、党首討論が限られ、高市総理がテレビ討論を欠席するなど、政策論争を深める機会が十分に確保されたとは言い難い状況でした。物価高対策、社会保障、憲法や平和の問題など、市民生活に直結する重要課題について、議論よりも結論を急ぐ政治の姿勢が目立ったとの指摘もあります。

議会制民主主義は、結論の早さではなく、議論を尽くし、説明責任を果たしながら意思決定を行うことこそ重要です。議論を飛ばし、十分な説明がないまま政策が進められることは、民主主義の基盤を弱めることにつながりかねません。地方自治体もまた、議会と行政が議論を重ね、市民の声を反映して政策を進めるという点で、議会制民主主義の重要な担い手です。

市長はこれまで、同和利権の解消や中学校給食の無償化、豊予海峡ルート構想の見直しなど、市民目線を軸に一定の改革を進めてこられました。一方で、国の政策に対してどのような距離感で向き合うのか、その姿勢が問われる局面も増えています。

そこで、市長に伺います。

今回の総選挙では十分な議論が尽くされたのかとの疑問がある中で、地方自治体の長として、国の方針を前提としつつも市民生活の立場から必要な意見を示していく政治が求められていると考えますが、議会制民主主義における丁寧な議論の重要性と自治体の主体的役割について、市長の見解を求めます。

次に、行革とのバランスについて。

新年度予算について伺います。

今回の新年度予算を考えるに当たり、まず国の財政の在り方について触れなければなりません。国の財政方針は、地方交付税や制度改定、各種補助制度を通じて自治体運営に大きく影響します。その中で自治体は、行財政改革を求められる一方、市民生活の支援は後退させてはならないという難しい判断を迫られています。

まず、近年の国の予算の最大の特徴は、防衛費の急激な増加であります。安倍・菅政権期、防衛費はおおむね5兆円台で推移してきました。しかし、いわゆる安保関連政策の転換以降、防衛費は急増し、2023年度は6.8兆円、2024年度は約7.9兆円、2025年度は約8.7兆円、そして今年度、2026年は9兆円を超え、過去最大となっています。つまり、数年で約1.7倍という、極めて大きな伸びとなっています。

一方で、社会保障関係費については、名目上は増加しているものの、その伸びは予算全体の伸びを下回っています。例えば、2026年度予算では、一般会計全体の伸びが約6%台であるのに対し、社会保障関係費の伸びは約2%程度にとどまり、高齢化社会にもかかわらず自然増1,500億円程度に抑制され、物価上昇を下回る水準となっています。さらに、高額療養費制度の上限引上げ、OTC類似薬の患者負担増など、給付抑制、負担増の政策が同時に進められています。

防衛費は急増し、社会保障は伸びを抑制する。こうした財政構造の変化は、地方自治体の予算編成や市民生活に直接影響を及ぼすものです。

国の政策の下で地方には効率化や行革が求められる一方、実際に影響を受けるのは市民の暮らし、地域経済、そして、基礎自治体の行政サービスであります。

こうした状況を踏まえ、本市の新年度予算が市民の暮らしを守る予算になっているのかが問われていますが、新年度予算においては、縮小、廃止など63事業について見直しを行っており、その中には障がい者福祉手当給付事業や地域の居場所づくり推進事業など市民生活に関わるものも多く含まれています。

そこで、伺います。

国において、防衛費の大幅な増加と社会保障費の伸び抑制という財政構造の変化が進む中で、新年度予算において行った事業の見直しはどのような考え方で行い、また、市民生活を守る視点でどのような予算編成を行ったのかについて、任期最終年度に当たっての市長の基本認識を求めます。

次に、消費税についてです。

市長はこれまでも、市民生活第一、市民に寄り添う市政を掲げてこられました。私たちも、その姿勢そのものは重要であると考えています。

しかし、今、市民生活を直撃している最大の問題の一つは物価高であり、その中でも日常生活と地域経済に最も広く影響しているのが消費税であります。消費税は、所得の低い人ほど負担割合が重くなる逆進性を持つ税制であり、食料品や生活必需品にまで課税されるため、物価高の下では実質的な負担増として作用をしています。

また、中小事業者にとっては、価格転嫁が困難な中での納税負担が経営を圧迫し、いわゆる身銭を切る納税が続いている実態も指摘されています。インボイス制度の導入も含め、地域の小規模事業者やフリーランスからは営業継続への不安の声が広がっています。

こうした状況の下で、国政においても消費税の扱いは大きな争点となっています。日本共産党、小池晃参議院議員は、代表質問において、物価高対策として最も効果的なのは消費税減税であると指摘し、5%への緊急減税を求めました。消費税減税は、家計支援であると同時に、中小企業支援、地域経済対策としての側面を持つ政策です。

ここで重要なのは、直ちに消費税を廃止するか否かという議論ではなく、現実的かつ即効性のある負担軽減として、まず5%への減税を行うという考え方であります。消費税は、税収に占める比率が高く、社会保障をはじめ各種制度の安定的な維持、継続の観点からも、制度変更には一定の段階的対応が必要です。そうした点を踏まえ、生活支援と制度の安定の両立を図る現実的措置として、5%減税を日本共産党は提起しています。

また、その財源については、大企業や富裕層への応分の負担の見直しなど、税制全体の再設計の中で確保するという考え方は示していますが、税制の制度変更には一定の時間を要することも事実です。だからこそ、まず緊急措置として5%減税、その後廃止に進むべきだと指摘しています。

一方、政府は、給付やポイントなど一時的対策にとどまり、恒久的な負担軽減である消費税減税については踏み込んでいません。

ここで、現在の国の動きについても指摘をしておきます。政府は先月、社会保障国民会議と称する会議体を設置しました。しかし、消費税減税や廃止を主張する政党は最初から排除されています。これでは、消費税そのものを見直す議論になりません。実際に議論の中心は給付付き税額控除など、消費税を温存することを前提とした制度設計に置かれています。国民会議と言いながら、減税を求める声を排除し、結果として消費税減税に実質背を向ける姿勢を示し続けていると言わざるを得ません。

今、求められているのは、こうした会議ではなく、物価高に苦しむ国民生活を支えるための消費税減税という政治決断です。

基礎自治体は、市民生活と地域経済に最も近い立場にあります。市民の暮らしと営業の実態を踏まえれば、国に対して必要な政策を明確に求めていくことは重要な自治体の役割であります。

そこで、伺います。

物価高が長期化し、市民生活と地域の営業が深刻な影響を受けている現状において、消費税を緊急に5%に減税することは、生活支援と地域経済対策として有効な措置であると考えますが、市長の認識を求めます。あわせて、市民生活第一を掲げる立場として、本市として国に対し、段階的対応を前提とした消費税5%の減税を求めていく必要があると考えますが、見解を求めます。

次に、インボイス制度について伺います。

まず、国の新年度予算の問題です。

中小企業対策費は政府全体で約1,700億円が計上されていますが、前年度比では僅か5億円の増額にとどまっています。

一方で、全国の企業倒産件数は2025年に12年ぶりに1万件を超えました。コロナ禍での債務、円安・物価高、価格転嫁の困難などに苦しむ中小事業者の実態を踏まえれば、この予算規模は十分とは言えません。価格転嫁対策は限定的であり、賃上げ支援も設備投資と一体で、直接支援とは言い難いものです。さらに、後継者支援や現場の取引監視体制の強化も十分とは言えず、中小企業を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあります。

このように支援が弱いまま導入された制度が、インボイス制度であります。インボイス制度は、年間売上げ1,000万円以下の免税事業者に大きな影響を与えています。免税事業者が取引から排除される懸念が生じ、課税事業者への転換を迫られるケースが広がっています。

財務省の試算では、制度により新たに多くの事業者が課税対象となり、課税転換した場合、一定の負担増が生じることが示されています。小規模事業者にとっては、事務負担の増加だけでなく、実質的な所得減少にもつながる深刻な問題です。

市内でも、取引継続への不安、価格転嫁ができない、帳簿・請求書管理の負担、課税転換による手取り減、こうした声が寄せられています。特に、フリーランス、個人事業主、文化・福祉分野、建設関連など、地域経済を支える層ほど影響が大きいことが指摘されています。

インボイス制度は、小規模事業者ほど負担が重くなる構造を持っています。激変緩和措置は設けられていますが、期限付であり、制度の根本問題は解決されていません。支援が乏しい中で制度だけが進められている現状は、地域経済にとって重大な課題です。基礎自治体として、地域の営業と雇用を守る視点は不可欠です。事業者の廃業は、地域経済、雇用、税収、コミュニティーに直結します。

そこで、伺います。

インボイス制度が、十分な中小企業支援がないまま進められている現状を踏まえ、暮らし、営業を守るという立場から、本市として制度の見直し、さらには廃止を国に求めていく必要があると考えますが、市長の見解を求めます。

また、インボイス制度では、現在2割特例や8割控除といった経過措置が設けられていますが、これはあくまで一時的な措置であり、本年9月30日を期限とし、負担が大幅に増える仕組みです。小規模事業者の淘汰が懸念されます。せめて、2割特例、8割控除の延長を求めるべきと考えますが、見解をお聞かせください。

次に、生活インフラの老朽化対策について伺います。

道路、橋梁、上下水道、河川などの生活インフラは、市民生活と地域経済を支える基盤であり、老朽化対策は市民要求の極めて高い分野です。近年の道路陥没事故や大規模断水は、インフラ更新の遅れが市民生活に直結することを明らかにしました。下水道管は全国で約50万キロメートル整備されていますが、標準耐用年数を超える管路は今後急増し、20年後には4割を超えるとされています。老朽化対策は待ったなしの課題です。

しかし、国の議論は、広域化、民間委託、DX、AI、ドローン活用など、効率化を中心に進められています。上下水道の一体化やウォーターPPPの推進は、維持管理や更新を長期間にわたり民間に包括委託する方向であり、実績的な丸投げにつながる懸念も指摘されています。

また、人口減少を理由に自治体職員の削減を求める議論も続いていますが、現場では逆に技術職員の不足が深刻です。全国の下水道技術職員は大幅に減少し、技術職員が1人もいない自治体も少なくありません。

生活インフラは、点検、診断、設計、更新、災害対応まで、専門性を持つ人の存在が不可欠です。AIやドローンはあくまで補完であり、最終的に安全を担保するのは人です。災害時には、広域化や民間委託だけでは対応できません。地域を熟知した職員、技術の継承、現場判断が不可欠です。老朽化対策は単なる維持管理の問題ではなく、防災・減災、生活の安全、地域経済、都市の持続性、これらに直結する自治体の根幹業務です。

そこで、伺います。

本市におけるインフラ老朽化の現状認識と、今後の更新需要の見通しをどのように捉えているのか。また、AIやドローン等の技術活用を進めること自体は重要ですが、それにとどまらず、技術職員の確保、育成、配置を中核に据えるべきと考えます。インフラ老朽対策などにおいて、技術職員の確保と専門性や現場対応力の向上を通じた体制強化について、市長の見解を求めます。

次に、平和と安全の問題として、オスプレイ飛行訓練の拡大について伺います。

オスプレイは重大事故を繰り返し、2023年には鹿児島県屋久島沖で墜落事故が発生しました。事故原因とされたギアボックスの欠陥は未解決のままであり、改修完了は30年代以降とされています。それにもかかわらず、無制限運用の再開が示され、安全より運用を優先しているのではないかとの懸念が広がっています。

さらに、最近の状況を見ても、安全性への不安は解消されていません。今年2月には、在日米軍横田基地に配備されているCV22オスプレイが、警告灯の点灯を理由に岩手県花巻空港へ緊急着陸しました。横田基地所属のオスプレイは、昨年7月、10月にも秋田県や静岡県で緊急着陸を繰り返しており、周辺自治体が米軍と日本政府に対して原因究明と再発防止を求める事態となっています。緊急着陸が繰り返されている現状は、機体の安全性に対する不安が依然として解消されていないことを示しています。

また、沖縄の普天間基地では、オスプレイの離着陸回数が2025年に3,156回となり、前年より251回増加しました。屋久島沖での墜落事故以降最多となっています。事故後、米海兵隊は飛行範囲を制限し運用しているとされていますが、実際には住宅地を含む地域で飛行が続いており、基地負担軽減とは逆に、負担が増大している実態が明らかになっています。

さらに、同基地ではF35ステルス戦闘機の離着陸回数も過去最多となり、100デシベルを超える騒音被害が発生するなど、住民生活への影響が深刻化しています。100デシベルというのは、電車が通過するガード下やヘリコプターの近くに匹敵する騒音で、会話ができないほどの大きさです。こうした騒音が住宅地で繰り返されていることは、市民生活への重大な影響です。

このように、事故や緊急着陸が繰り返されているにもかかわらず、訓練や飛行が拡大している現状は、住民の安全よりも軍事運用が優先されているのではないかという強い不安を生んでいます。

さらに、低空飛行訓練の問題があります。日本の航空法は最低安全高度を定めていますが、日米地位協定の下では米軍には国内法が直接適用されず、航空法基準を下回る低空飛行訓練が可能とされています。米本土では制限がされる訓練が日本では実施されているとの指摘もあり、主権と安全の観点から重大な問題です。

そして、この問題は決して沖縄や一部地域に限られるものではありません。陸上自衛隊オスプレイの佐賀配備をはじめ、九州全域を飛行圏とする訓練が拡大しており、日米共同訓練は、九州各地、ここ大分県でも実施されています。今年3月には鹿児島県種子島で日米共同訓練が行われ、オスプレイ4機が海浜公園に着陸し、住民の生活空間のすぐ近くで軍事訓練が実施されました。訓練は直前に自治体へ通告され、住民の多くが訓練を知らないまま、突然のオスプレイの轟音に驚く事態となりました。

このように、地域住民への十分な説明もないまま訓練が拡大していることは、地域社会への影響という点でも問題です。

大分県内には日出生台演習場をはじめ自衛隊関連施設が存在し、広域機動訓練の対象地域となっている地理的条件があります。既に九州を一体とした運用が進められている中で、大分市民の命と安全の問題として捉える必要があります。自治体の最優先の責務は、市民の命と安全を守ることです。欠陥が完全に解決されていない航空機による低空飛行訓練の拡大は、市民生活に直接関わる問題であります。

そこで、市長に伺います。

オスプレイの安全性に対する懸念が解消されない中で、九州全域で飛行訓練が拡大している現状を本市市民の安全の観点からどのように受け止めているのか。

また、日米地位協定の下で自治体の関与が限定されている現状にあっても、市民の命と安全を守る立場から、オスプレイや戦闘機の飛行訓練の見直し、さらには中止を国に求める必要があると考えますが、市長の見解を求めます。

次に、非核三原則について伺います。

唯一の戦争被爆国である日本において、政府高官が核兵器を持つべきだと発言したことが明らかになりました。この発言は「持たず、作らず、持ち込ませず」という非核三原則、すなわち日本の国是を根本から揺るがすものです。さらに、高市首相は著書の中で、安全保障政策の議論において非核三原則を堅持するという文言が障害になり得るとの認識を示し、その削除を求めた経緯を明らかにしています。

非核三原則の見直しが政策議論の対象となっていることは否定できません。安保政策の転換や大軍拡が進められる中で、非核三原則の位置づけが弱められるのではないかという懸念は、決して杞憂ではありません。これは、日本が戦後積み重ねてきた平和国家としての原則に関わる大問題です。

そして、この問題は大分市にとっても決して抽象的な議論ではありません。大分市は、昭和59年12月24日、核兵器の廃絶と世界の恒久平和を希求し、非核三原則を守り、市民の平和と安全のため全力を尽くすと誓う平和都市宣言を行いました。宣言は、日本国憲法の恒久平和の理念に基づき、非核三原則を守ることを明確に掲げています。これは単なる理念表明ではなく、市としての歴史的決意です。

その背景には、昭和20年7月16日から17日にかけての大分大空襲があります。中心市街地は焼き尽くされ、大分駅に立てば浜町の海が見えたと言われるほどの壊滅的被害を受けました。多くの市民が命を失い、家族を失い、心身に消えない傷を負いました。竹町、本町、荷揚町、長浜町、今、私たちが立つこの町そのものが戦禍の記憶の上にあります。

戦後、大分市は戦災復興都市として再建され、復興5か年計画を経て今日の都市基盤を築きました。その歩みは、戦争の惨禍を二度と繰り返してはならないという誓いの上に成り立っています。大分市は、平和を記憶し、継承してきた自治体です。だからこそ、非核三原則が揺らぐことは、大分市の平和都市宣言そのものが揺らぐことを意味します。

非核三原則は、抽象的な外交理念ではなく、大分市民の命と未来を守る原則です。今回、会派として非核三原則の堅持を求める意見書を提出しています。会派としても、市民団体、運動団体とも協力を進めていく決意です。

そこで、市長に伺います。

平和都市を宣言し、非核三原則を守ることを誓ってきた自治体の長として、非核三原則を国是として堅持する立場を明確にすべきと考えます。その意義と地方自治体から国に対し声を上げていくことの役割について、市長の見解を求めます。

次に、原発について伺います。

福島第一原発事故から15年を経た今もなお、多くの方々が避難生活を余儀なくされ、地域の復興や生活再建には長い年月が必要とされています。原発事故は一たび起きれば取り返しがつかず、社会全体に長期的な影響を及ぼすものであり、その教訓を決して風化させてはなりません。

かつて多くの政党が、福島事故を受け、原発依存からの転換や原発ゼロを掲げました。しかし現在、政治の場では原発再稼働や新増設を容認する議論が広がり、かつての教訓が十分に踏まえられているのか疑問が呈されています。原発事故を二度と繰り返してはならないという決意こそが、エネルギー政策を議論する上での出発点であるべきと考えます。

現在、国は原発政策の転換を明確に打ち出しています。高市首相は、原子力規制委員会により安全性が確認された原子炉の再稼働加速に向け官民挙げて取り組むと述べ、再稼働を積極的に進める姿勢を示しました。

さらに、廃炉が決定した原発についても、サイト内での建て替え、いわゆるリプレースや次世代革新炉の開発、設置を具体化すると表明しています。これは原発依存からの転換ではなく、原発の長期活用を前提とした政策への転換であり、安全性の議論よりも推進が先行しているとの指摘もあります。

実際に、原発の新増設に向けた具体的な動きも始まっています。関西電力は、福井県美浜町に立地する美浜原発で、新しい原発の建設に向けた地質調査を開始すると発表しました。福島第一原発事故以降、国内で原発の新増設に向けた具体的な動きが明らかになるのは初めてとされています。

政府が示した第7次エネルギー基本計画では、これまで掲げてきた、可能な限り原発依存度を低減という方針が削減され、原子力の最大限活用や新増設が明記されました。さらに、2040年度の電源構成では、原発の割合を現在の2倍以上にまで引き上げる目標が示されています。また、原発の新増設を後押しするため、政府は建設費や運用維持費を20年間にわたり保証する制度を開始し、建設費が上振れした場合には電気料金を通じ国民が負担する仕組みも検討されています。

このように、福島事故の教訓を踏まえるどころか、原発依存を将来にわたり維持、拡大する政策が進められていることは、重大な問題です。

こうした中で、安全性そのものへの信頼が揺らぐ事態が相次いでいます。中部電力浜岡原発では、耐震性評価の前提となる基準地震動のデータが意図的に操作されていたことが明らかになりました。これは安全審査の根幹に関わる問題であり、事業者が提出するデータを前提とした審査の限界が指摘されています。

過去にも原発をめぐるデータ改ざんや不正は繰り返されてきました。安全は、審査に通ったから担保されるというものではなく、その審査の前提となるデータの信頼性そのものが問われています。

原発事故は一度発生すれば取り返しがつかず、自治体は長期にわたり住民の生活と健康を守る責任を負うことになります。福島第一原発事故から15年を迎えた今もなおその影響は続いています。再稼働を加速する国の方針の下で、安全性への疑問が解消されないまま原発政策が進められていることは、市民の不安を強めるものです。

そこで、市長に伺います。

原子力規制委員会の審査を前提として再稼働が進められている現状について、信じられないデータ不正が発覚していることも踏まえ、安全性は十分に担保されていると認識しているのか、お答えください。

次に、伊方原発について伺います。

原発事故において最も重要なのは、事故を防げるのかという問題と同時に、事故が起きた場合、住民を守れるのかという点です。福島第一原発事故では、避難は長期化し、多くの住民が生活基盤を失いました。関連死も含めれば多くの命が失われ、安全神話は完全に崩れました。

さらに、能登半島地震は原発防災の現実を突きつけました。道路の寸断、集落の孤立、通信の途絶、広域避難を前提とする計画は、現実の前に立ち尽くしました。放射線防護施設でも破損、損壊や異常が報告され、計画があることと機能することは全く別だということが明らかになりました。

原発事故は広域複合災害です。伊方原発は中央構造線断層帯に位置し、地震との複合災害が強く懸念されています。事故が発生した場合、50キロ圏内に位置する大分市も影響圏に含まれ、本市においても避難者の受入れや医療体制の確保など、広域的な対応が求められる可能性があります。

さらに、この問題は防災の観点だけではありません。原発をめぐっては、安全対策費の増大、訴訟や仮処分による運転停止リスクなど、不安定な稼働状況が続いています。実際に全国では、司法判断によって原発が停止する事例が繰り返されており、原発の稼働は常に法的リスクを抱えた状態にあります。さらに、安全対策費の増大や設備の老朽化などを考えれば、原発の維持そのものが長期的に見て極めて大きなコストを伴う事業となっています。

こうした状況の中で原発を維持し続けることは、地域経済にとっても不安定な要素となりかねません。むしろ、早期に廃炉を決断し、廃炉事業や再生可能エネルギーへの転換を進めることこそ、地域経済の将来にとって安定的な方向ではないかという指摘もあります。

また、先ほど指摘しましたが、安全性の前提となる審査制度についても信頼が揺らぐ事態が起きています。中部電力浜岡原発では、耐震性評価の前提となる基準地震動のデータが意図的に操作されていたことが明らかになりました。これは安全審査の根幹に関わる問題であり、事業者が提出するデータを前提とした審査の限界が指摘されています。司法は規制委員会の判断を前提に審査の適法性を判断しますが、審査の前提となるデータそのものに疑義が生じている現状を見れば、安全性が完全に担保されているとは言い難い状況です。

我々自治体は、制度の整合性だけでなく、市民の命と暮らしを守る責任を負っています。事故が起きれば、その影響は長期にわたり地域社会に及びます。こうした状況を踏まえれば、原発の安全性だけでなく、経済的・時間的コスト、さらには地域社会の長期的な影響を含め、今後の在り方を考える必要があります。

そこで、市長に伺います。

安全対策費の増大や運転停止リスクなどを考えれば、原発の維持は地域にとって不安定な要素となりかねません。住民の命と安全、そして地域社会の将来を見据えた判断として、伊方原発の廃炉を求めるべきと考えますが、市長の見解を求めます。

次、社会保障について。

OTC類似薬の見直しについて伺います。

現在、政府は、市販薬と同等の効能があるとされる処方薬について、保険給付の一部を外し、患者負担を引き上げる制度見直しを進めています。

対象となるのは特別な薬ではなく、湿布薬、解熱鎮痛薬、花粉症などで使用される抗アレルギー薬、風邪薬など、日常的に多くの市民が医療機関で処方を受けている薬が含まれています。

例えば、花粉症薬では、保険適用があれば自己負担は100円程度で済むケースがある一方、市販薬では700円から2,000円程度となり、最大で20倍近い負担増になるとの試算があります。

また、ロキソニンなどの解熱鎮痛薬やサロンパスのような湿布についても、同様に十数倍から数十倍の負担増となる可能性が指摘されています。医師が必要と判断して処方した薬であっても、市販薬があることを理由に負担が増える仕組みは、受診そのものに経済的なハードルを設けるものです。

特に、慢性的な痛みを抱える高齢者、今この時期、花粉症に悩まされている多くの市民、アレルギーやぜんそくなど継続的に薬を必要とする方々にとっては、影響が大きくなることが顕著です。物価高が続く中で、医療費負担の増加は、受診抑制につながるおそれもあります。本来、必要かつ適切な医療は保険診療により確保するということは、国民皆保険制度の基本原則です。今回の見直しは、その原則に例外を持ち込むものではないかと指摘もあります。

そこで、市長に伺います。

湿布薬やアレルギー薬、風邪薬など日常的に使用される薬の負担が増えることにより、市民の受診抑制につながってしまうのではと私は懸念します。OTC類似薬の負担増を、市民の命と健康を守る観点からどのように認識しているのか。中止を求めるべきではないか、見解を求めます。

次に、高額療養費制度の引上げについて質問します。

この制度は、がんや難病、手術などで医療費が高額になった場合、1か月の自己負担額に上限を設け、それを超えた分を公的医療保険が支える仕組みです。長期治療を必要とする患者や家族にとって、安心して治療を継続するための重要なセーフティーネットです。

現在、国において、この高額療養費制度の自己負担上限を引き上げる見直しが進められています。所得区分によっては、月額上限が大きく引き上げられることが示されており、長期療養を続ける患者や家族から強い不安の声が上がっています。

例えば、がん治療に必要な分子標的薬など高額な薬剤を継続的に使用する患者にとっては、この制度の上限設定そのものが治療継続の前提となっています。上限が引き上がれば、治療の中断や変更を迫られる可能性が生じます。

また、上限額が上がることで限度額に達しない月が生じ、多数回該当の対象から外れる可能性も指摘されています。これは、結果としてさらなる負担増につながりかねません。実際に、患者からは、治療と生活の両立が難しくなるのではないか、子供の将来と治療をてんびんにかけざるを得ないといった切実な声が上がっています。

この問題は、患者個人の負担にとどまりません。自己負担の引上げは、治療費を払えない患者を生み、医療機関の未収金増加にも直結する可能性があります。未収金は医療機関の経営にとって無視できない課題であり、負担増は地域医療への持続性にも影響を及ぼしかねません。医療機関の現場では、支払い困難となる患者への対応や未収金回収に大きな労力を要しています。負担上限の引上げは、患者と医療機関双方に影響する制度変更であると考えます。

高額療養費制度は、必要な医療は受けられるという国民皆保険の根幹を支える仕組みです。受診抑制を前提とした制度見直しは命に直結する問題であり、極めて慎重な検討が必要です。

そこで、お尋ねします。

市民の命と地域医療を守る観点から、本制度の見直し中止を求めるべきと考えます。市の見解を伺います。

次に、マイナ保険証の問題について伺います。

従来の健康保険証の有効期限は、昨年12月1日で切れてしまいました。被用者保険だけでも約7,700万人に影響が及びます。マイナンバーカードの取得も、健康保険証の利用登録も、利用そのものも任意であるにもかかわらず、制度は実質的にマイナ保険証前提で進められています。

しかし、現場では混乱が続いています。マイナ保険証の登録解除は1年で21万件を超えました。個人情報の誤ひもづけ問題、電子証明書の期限切れ、OS更新による不具合など、トラブルは繰り返されています。そして何より、最も負担を強いられているのは医療機関です。顔認証や認証番号入力に時間がかかる。高齢者や障害のある方への操作補助が必要。カードリーダーの不具合対応。資格確認ができず10割請求対応を迫られるケース。窓口業務の負担は明らかに増大しています。

さらに、医療情報の利活用をめぐる内閣府の検討会では、患者の識別子の在り方が議論されています。医療データの二次利用やマイナンバーとの連結をめぐる議論は結論が出ていません。制度の将来像が不透明なまま、現場だけが負担を背負っている構図です。

医療は、国民皆保険制度の下で安心して受けられることが大前提です。窓口で混乱が生じ、医療機関の負担が増え、患者が不安を抱く状況は、制度として健全とは言えません。資格確認書があれば、従来の保険証と同様に確実に受診できます。厚労省もその運用を認めています。国民健康保険の運営主体は市町村です。医療機関の負担軽減と市民の受診権の保障を最優先に考えるならば、マイナ保険証の登録の有無にかかわらず、職権により資格確認書を一斉交付することが、最も合理的で混乱を回避できる方法ではないでしょうか。医療機関にこれ以上の負担を押しつけず、市民が安心して医療を受けられる体制を整えることこそ、保険者としての責務です。

そこで、伺います。

本市として、医療機関の負担軽減と市民の受診権保障の観点から、国保加入者全員に資格確認書を一斉交付することを検討すべきと考えますが、市長の見解を求めます。

次に、ケア労働者確保を最重要課題と位置づけた独自支援の強化について質問します。

介護、障害福祉、保育、医療。これらの分野は、市民の命と暮らしを支える基盤です。しかし現在、ケア労働者の確保が極めて困難となり、事業の維持そのものが危ぶまれる状況が広がっています。厚労省の検討会でも、最大の課題は人材確保と明言されました。にもかかわらず、示されている方向性は、配置基準の弾力化、ICT導入といった効率化、広域化などであり、待遇改善という根本課題には十分踏み込んでいません。

現場では、物価高騰による経営圧迫、公定価格の下で賃上げが困難、慢性的な人手不足、コロナ禍以降の離職増加という状況が続いています。事業者は、光熱費、食材費、人件費の上昇を抑えながら、報酬単価の枠内で運営せざるを得ません。効率化では人は増えません。ケアは人が担う仕事です。人を増やし、処遇を改善しなければ、サービス縮小、待機者増加、事故リスク増大につながります。ケア労働者確保は、業界支援ではなく、市民生活の安定そのものです。

そこで、伺います。

本市として、ケア労働者確保を最重要課題と位置づけ、事業者の経営負担を軽減し、処遇改善と人員確保に直結する独自の公的支援を抜本的に強化すべきと考えますが、市長の見解を求めます。

次に、看護師確保と採用コスト構造の是正について質問します。

現在、多くの医療機関が自前採用に限界を感じ、有料職業紹介事業所に依存せざるを得ない状況にあります。紹介手数料は、年収の20から35%、看護師1人当たり約80万円から150万円に及びます。一般病院の医業利益率は平均2%前後です。紹介手数料総額が医業収益の0.5%から2%に達する病院もあるとされ、利益の大部分が人を探すための費用に消えている構造です。さらに、欠員期間には派遣依存が常態化し、派遣単価は直接雇用の1.5倍から2倍。固定費を押し上げ、経営を圧迫します。

この採用コストの高騰は、最終的には病床閉鎖、診療制限、地域医療の縮小へとつながります。構造そのものを是正しなければなりません。そのためには、市内医療機関における紹介手数料の実態調査、公的マッチング機能の強化、潜在看護師への復職研修支援・再就職手当、定着支援、院内保育、働き方改革支援等といった自治体としての主体的な取組が必要です。

そこで、伺います。

本市として、市内医療機関の紹介手数料等の実態を調査し、公的マッチング強化と復職支援を柱とする看護師確保の独自支援策を講じるべきと考えますが、市長の見解を求めます。

最後に、教育行政、いじめ問題について伺います。

本年1月、大分市立中学校において生徒が暴行を受ける様子を撮影した動画がSNSで拡散され、市民に大きな衝撃を与えました。市教育委員会は、この事案をいじめ防止対策推進法に基づく重大事態と認定し、第三者委員会を設置し調査を進める方針を示しました。粟井教育長も謝罪を行い、再発防止に取り組む姿勢を示されています。

しかし、明らかになった事実は重いものです。学校は、昨年9月の段階で動画の存在と暴行の事実を把握していたにもかかわらず、生徒同士のけんかと判断し、市教委に報告していませんでした。

いじめは、単なるトラブルではありません。子供の人格権、安心して学ぶ権利を侵害する重大な人権問題です。子供は保護の対象である以前に、権利の主体です。こども基本法も子供を権利の主体と明記し、意見表明と参加を通じて最善の利益を実現することを理念としています。

いじめ問題を個人間のトラブルとして処理する発想ではなく、学校という社会の中で起きる人権侵害と捉え、構造的課題として向き合う視点が不可欠です。こども基本法は、子供を権利の主体と明確に位置づけました。学校は、子供の最善の利益を守る場でなければなりません。そのためには、判断の問題だけでなく、体制の問題に向き合う必要があります。

現在、学校現場は極めて多忙化しています。全国的にも、精神疾患による教員の休職者は7,000人を超え、不登校児童生徒は30万人を超える状況にあります。教員定数は県教育委員会が所管する事項ですが、実態としては教員不足が深刻であり、担任1人当たりの負担は増大しています。生徒一人一人の変化を丁寧に把握し、いじめの兆候を早期に察知するためには、時間と人的余裕が必要です。いじめを見逃さないためには、日常的な観察、生徒との対話、情報共有、迅速な報告、これらを支える人的体制が不可欠です。

そこで、伺います。

今回の事案を踏まえ、いじめを子供の重大な人権侵害としてどのように認識しているのか。また、教員定数は県の所管であるとはいえ、本市として、学校現場の負担軽減といじめの早期発見体制強化のため、加配教員の拡充や人的支援の増強を県に強く求めるべきと考えますが、教育長の見解を求めます。

あわせて、市独自に可能な支援体制の強化について、どのように取り組むのか伺います。

以上です。

○議長(田島寛信) 足立市長。

○市長(足立信也)(登壇) 日本共産党を代表しての岩崎貴博議員の質問に対し答弁いたします。

教育問題につきましては、教育長から答弁いたします。

まず、議会制民主主義についての質問にお答えいたします。

議会制民主主義において、議論はその根幹を支える重要なプロセスであると認識しています。国、地方自治体どちらにおいても、多様な価値観や立場を持つ住民の皆様の声を、選挙で選ばれた代表者を通じて、議会という場で丁寧に議論し、最善の道を選択していかなければならないと考えています。議会制民主主義は、多数決が原則ですが、少数意見も反映される制度であると認識しております。

また、国と地方自治体の関係においては、国の方針を踏まえ、住民に最も身近な行政主体として、地域の実情に応じて政策形成を行うことが地方自治体の主体的役割であると認識しています。国と連携しつつ、本市として必要な意見は全国市長会などを通じて積極的に発信し、国の制度設計や予算措置に反映されるよう働きかけてまいります。

私が厚生労働省の政務官として取り組んだ厚生労働行政のほか、様々な分野の政策立案の過程においては、国が先進事例として参考にした多くが基礎自治体である市町村の取組でした。本市が直面する地域課題に取り組み、解決することは、大分県、ひいては日本をリードしていくことにつながると考えております。

次に、市民生活についての4点の質問にお答えいたします。

1点目の、市民生活を守る予算についてです。

本市においては、扶助費をはじめとする社会保障関係費や近年の民間給与引上げに伴う職員人件費の増など、義務的経費の大幅な伸びに加え、エネルギー、物価、労務単価の高騰により様々な経費が増加しており、令和5年度及び令和6年度と2年連続で主要3基金を取り崩す対応を余儀なくされました。

厳しい財政状況にある一方で、佐賀関大規模火災からの復興関連事業をはじめ、現在、最も市民生活に影響を与えている物価高への対応、少子高齢化の進展を踏まえた社会保障関係施策、安全・安心な医療・防災体制の構築など、市民生活を守る施策への予算確保は不可欠です。

こうした状況を踏まえ、まず、行政評価において、市に裁量がないものなどを除く全ての事業を対象に見直しの検討を行うとともに、当初予算編成においても、社会経済状況の変化などから必要性が低下している事業や費用対効果が低い事業などについて、徹底した見直しを行いました。また、新規事業の開始や既存事業を拡充、増額する場合は、原則としてスクラップ・アンド・ビルドの考え方を遵守し、後年度の財政負担を十分に精査したところです。

こうして編成した新年度当初予算では、市立小学校の給食費無償化について、国の基準額を超える部分を公費負担することで完全無償化を実施するほか、医療機関に対し画像診断等のAI導入費を助成し、医療サービスの充実と事務作業の効率化を図るなど、23の新規事業を計上しました。

このほかにも、障害者が利用するタクシー運賃の助成拡充や、不登校支援に係るスクールライフサポーターを3名増員するなど、13の事業を拡充し、選択と集中の下、予算配分を行ったところです。

加えて、物価高騰対策では、住民税非課税世帯に対する現金給付や、本年2月から実施している水道料金の基本料金の減免継続のほか、中小企業等の賃上げ促進をはじめとした各種事業者支援など、16事業約43億円を予算措置し、幅広く市民への支援が行き届くよう配慮しています。

今後とも、限られた財源の中で、時代に即した市民ニーズに的確に応えられるよう持続可能な財政運営に努めます。

2点目の、消費税についてです。

まず、物価高騰対策として消費税減税を行うことについてですが、消費税は、令和元年10月1日に税率8%から10%に引き上げられましたが、これは今後の少子高齢化、人口減少の進行など、社会環境が大きく変化する状況を見据え、持続可能な社会保障制度と財政健全化の両面を実現するためのものです。

消費税減税につきましては、社会保障の財源をどうするか、法改正等に時間を要することから即効性があるのかどうか、また、減税までの消費の手控えで景気に悪影響を及ぼさないかなどの論点がありますので、国において慎重に判断すべき事項であると認識しております。

次に、段階的に消費税5%への減税を求めていくことについてですが、現在、国において、給付付き税額控除や食料品の消費税率ゼロを含めた社会保障と税の一体改革について、国民にも見える形で社会保障国民会議が設置されており、先月26日に第1回目の会議が開催されたところです。消費税減税については、この会議内で議論、審議されることとなっておりますことから、本市といたしましては、今後とも国の動向を注視してまいりたいと考えております。

3点目の、インボイスについてです。

まず、インボイス制度の見直しや廃止を国に求めることについてですが、適格請求書等保存方式、いわゆるインボイス制度は、消費税率の引上げに伴う軽減税率制度の導入に当たり、複数税率制度に対応した仕入れ税額控除の方式として行うこととされたものです。

この制度は、売手が買手に対し、正確な適用税率や消費税額等を伝えることにより、複数税率下における適正な課税を確保する観点から導入するものであることから、複数税率である以上、国に制度の見直しや廃止を求めることは考えておりません。

次に、2割特例、8割控除の延長を国に求めることについてですが、インボイス制度に係る2割特例とは、インボイス制度を機に消費税の免税事業者から課税事業者になられた方が納付税額を売上げに係る消費税の2割として計算できる特例であり、また、8割控除とは、消費税の免税事業者との仕入れ取引を行う際に、インボイスを受け取ることができない場合であっても仕入れ税額控除を8割とすることを認める経過措置となっております。

2割特例、8割控除につきましては、当初は令和8年9月までとされておりましたが、令和8年度税制改正において、2割特例については特例割合を3割に変更して2年間延長され、また、8割控除についても制度の適用期限を延長し、段階的に控除割合を引き下げながら、令和13年9月まで控除を受けられる予定とされております。

このような国の動きを踏まえ、本市としましては、2割特例、8割控除の延長について、国に求めることは考えておりませんが、インボイス制度につきましては、今後とも国の動向を注視してまいりたいと考えております。

次に、生活インフラについての質問にお答えいたします。

まず、インフラ老朽化の現状認識と今後の更新需要の見通しについてです。

本市は、市道が約2,500キロ、橋梁が約960橋、上下水道管路は約4,800キロを保有しており、河川では約300本の管理を行っております。その多くは昭和39年の新産業都市の指定以降に整備され、老朽化の進行により、改修や更新時期を迎えます。令和7年3月に改訂した大分市公共施設等総合管理計画では、施設の機能や性能に不具合が発生する前に修繕等の対策を講じる予防保全に努めることとしており、長期的な視点で計画的な維持管理や補修等を行っております。

また、各施設は総合管理計画に基づき、個別施設計画を策定し、重要度に応じた維持管理水準を設定した上で、効率的な修繕や更新を実施しております。

道路、橋梁、上下水道、河川などのインフラは、生活や産業の基盤となり、市民生活や地域の経済活動を支える重要な施設のため、今後も計画的かつ継続的に、修繕や更新などの老朽化対策を行っていく必要があります。

次に、技術職員の確保、育成及び体制強化についてです。

本市では、毎年、全ての部局長及び所属長へのヒアリングを通じて、業務量や必要な専門性、今後の業務見通しなどを的確に把握し、精査する中で、適切な人員確保と職員配置を行っております。

また、大分市人材育成・確保基本方針に基づき、職種や職責に応じた各種研修を実施するとともに、ジョブローテーションにより様々な職務分野をバランスよく経験させることで、複雑・多様化する行政課題に対応できる人材の育成を進めております。

とりわけ、生活インフラの老朽化への対応はもとより、災害など不測の事態に際して、現場での対応力が求められる技術職員の確保・育成は今後ますます重要となることから、即戦力となる民間企業等の経験者も含め、計画的な採用を行っております。また、実務に即した専門研修の充実やベテラン職員の現場経験に基づく技術力の継承など、体系的な人材育成にも取り組んでいるところです。さらには、知事と県内の首長による、新しいおおいた共創会議において、県が専門職員など必要な人材を確保し、県内自治体へ派遣する仕組みの検討も進められております。これらの取組により、生活インフラの老朽化等に対応し得る技術職員の体制強化に努めてまいります。

次に、平和問題についての2点の質問にお答えします。

1点目の、飛行訓練についてです。

まず、九州全域でオスプレイの飛行訓練が拡大している現状をどのように受け止めているかについてですが、日米共同訓練を含むオスプレイの運用については、国の安全保障、防衛政策に関することでありますことから、国が責任を持って丁寧な説明を行うとともに、機体の安全対策などに万全を期すことで、市民の安全・安心の確保に努めていただきたいと考えております。

なお、訓練等によりオスプレイが本市の上空を飛行することが想定される場合は、大分県や九州防衛局などの関係機関と連携して情報収集を行い、本市に影響があると判断した場合は速やかに防災危機管理課に連絡室を立ち上げ、市民の皆様に必要な情報を迅速に提供するなど、必要な対応を行ってまいります。

次に、オスプレイや戦闘機の飛行訓練の見直しや中止を国に求めることについてですが、本市も参加し、県内6市3町で構成する大分県基地周辺整備対策協会では、九州防衛局及び防衛省に対し、オスプレイの飛行に関する訓練情報の早期開示と米軍のオスプレイに対する日米合意事項の遵守を毎年要望しております。

なお、在日米軍が行うオスプレイの飛行訓練は、日米地位協定の下で運用されているものであり、また、陸上自衛隊のオスプレイの運用及びその他航空機の訓練につきましても、国の安全保障、防衛政策に関する事項でありますことから、訓練の見直しや中止を求めることは考えておりません。

2点目の、非核三原則についてです。

本市は、平和都市宣言において、日本国憲法に掲げられた恒久平和の理念に基づき、非核三原則を守り、市民の平和と安全を守る決意を表明しているところです。非核三原則は、我が国が戦後一貫して掲げてきた平和政策の基本的な考え方であり、核兵器のない平和な社会の実現を目指す重要な理念であると認識しております。今後とも、非核三原則を踏まえた平和都市宣言の理念の下に、市民の平和意識の醸成や平和行政の推進など、自治体として果たすべき役割に引き続き取り組んでまいります。

次に、エネルギー政策についての質問にお答えいたします。

まず、原発問題についてです。

原子力発電所の設置や再稼働の安全性の審査については、原子力規制委員会が、何物にもとらわれず、科学的、技術的な見地から独立して判断するものであり、本市として、その安全性を評価する立場にはないと認識しております。

なお、全国市長会では、原子力発電所を運営する事業者に対し、国が前面に立ち、地域住民から信頼される運営体制を構築するとともに、原子力発電所の安全対策と防災対策の一層の向上のため、原子力規制委員会による監視と指導を徹底的に行うこと、自力避難が困難な要配慮者、大雪等の複合災害時における避難路の確保を含めた住民等の避難など広域的な課題について国・県等が連携して対策を講じること、屋内退避の実効性を高めるため、住民に対する必要性の周知や民間事業者との協力体制の構築を図ることなどを要請しております。

次に、伊方原発についてです。

原子力発電を含むエネルギー政策につきましては、国民生活や経済活動の基盤となるものであり、安定供給を確かなものにしていくために国が主管する重要な政策であり、現時点では国に対し原発の廃炉を求めていくということは考えておりません。

なお、全国市長会におきまして、原子力発電所に関する十分な説明、情報提供及び原子力事業者に対する指導・監督の強化により、周辺住民や自治体の不安解消に努めるよう要請をしております。

次に、社会保障についての3点の質問にお答えいたします。

1点目の、OTC類似薬の見直し及び高額療養費制度の見直しについてです。

現在、国では、将来にわたり医療保険制度を持続可能なものとしていくために、現役世代を中心に保険料負担の上昇を抑制しながら、全世代を通じて医療保険制度に対する信頼や納得感を維持、向上させる観点から、給付と負担の見直しを図っているところです。

OTC類似薬を含む薬剤自己負担や高額療養費制度の在り方についても、患者団体へのヒアリングや有識者による議論がなされ、現在開会中の国会において、これらを含む医療保険制度改革に関する議案が審議されています。

高額療養費制度は、世界に誇る日本の制度です。持続可能性を追求していくことが何よりも大切だと考えております。本市といたしましても、持続可能な医療保険制度の確保と、長期療養者などへのセーフティーネット機能の強化を図ることが重要であると考えておりますことから、引き続き、国の動向を注視してまいります。

2点目の、マイナ保険証についてです。

医療機関等における資格確認は、マイナ保険証をお持ちの方はマイナ保険証を、お持ちでない方は保険者が交付する資格確認書を提示し行うこととされております。国は、国民健康保険の被保険者には様々な年代・属性の方が含まれていることから、全員一律に資格確認書を交付する状況ではないとの考えを示しており、本市といたしましては、国民健康保険被保険者の資格確認書を全員一律に交付することは考えておりません。

なお、国においては、医療機関等の窓口において混乱が生じることのないよう、資格確認手続における留意点や手順等をまとめたガイドラインを作成し周知しております。本市といたしましても、被保険者が安心して受診できるよう、引き続き適切な対応を行ってまいります。

3点目の、ケア労働者の確保についてです。

福祉サービス事業所等との意見交換においては、事業所の休廃止の要因の一つとして人材不足が指摘されており、ケア労働者の確保は重要な課題であると認識しております。現在、国においても、医療、介護、保育、福祉等の人材確保が喫緊の課題とされ、医療、保育においては令和8年度に、また、介護、障害福祉においては令和9年度の改定を待たずに、令和8年度の期中改定により公定価格の引上げや加算の拡充が予定されているなど、各分野で処遇の改善が進められております。

このように、ケア労働者の処遇改善は、基本的に国の報酬改定により対応されるべきであり、本市といたしましては、引き続き処遇改善に対する国の動向を注視しながら、全国市長会などを通じて、ケア労働者の継続的な処遇改善をはじめ、人材確保、育成、定着などに関する支援の充実を求めてまいりたいと考えています。

次に、看護師確保についてですが、県と連携して毎年実施している看護職員の確保定着に関する実態調査により、看護職員の採用や離職の状況に関する実態調査を行っており、派遣会社の利用に伴う採用コストの増加など、採用時における課題も挙げられております。こうした課題を県などの関係機関と共有する中、大分県看護協会が運営する大分県ナースセンターでは、看護職員の無料職業紹介や再就職支援研修などの取組とともに、定年退職した看護職員――プラチナナースの活用による看護職のサポートと人材不足解消を進めております。

一方、本市においては、看護分野に関心のある高校生を対象に、看護職の業務を体験してもらうふれあい看護体験事業や地域の看護職員の連携強化、看護の質の担保、看護職の確保、定着に向けた看護の地域ネットワーク推進事業を実施しております。本市といたしましては、引き続き、県などが実施する各種の調査結果から状況と課題の把握に努めるとともに、各種の施策を通じて、看護師の確保に取り組んでまいります。

以上で私の答弁を終わります。

○議長(田島寛信) 粟井教育長。

○教育長(粟井明彦)(登壇) 教育行政についての御質問にお答えいたします。

まず、いじめの認識についてでございますが、いじめは、暴力や悪口により被害児童生徒の心身が傷つけられるなど、個人として尊重される権利や、学校に登校できなくなり学習の機会を失われるなど教育を受ける権利等を著しく侵害する行為であり、人間として絶対に許されない、重大な人権侵害であると認識しております。

次に、加配教員の拡充や人的支援の増強についてでございますが、国におきましては、給特法等の一部改正により、令和8年度から中学校35人学級の定数改善を行うとともに外部人材の活用など実効的な人員拡充策を講じることとしており、今後、教職員等の増員を求める方針が示されております。

本市教育委員会といたしましては、これまでも学校現場の負担軽減と教育の質の向上を図る観点から、国に対しては教職員定数の改善を、県に対してはいじめ等の生徒指導上の諸課題に対応する児童生徒支援加配教員等の配置を、それぞれ強く要望してきたところでございます。

こうした中、令和7年度の2学期から、産休・育休代替の欠員補充について、これまで臨時講師のみが配置されておりましたが、かねてから県に要望してまいりました非常勤講師を採用することも可能となり、人材確保の幅が広がったところでございます。今後とも、大分県教育委員会に対し、計画的な正規教員の採用及び配置並びに臨時講師等の確保に加えて、学校の様々な状況や教職員の多様な働き方を踏まえ、一層柔軟な人的配置が可能となるよう強く要望してまいります。

次に、市独自の支援体制の強化についてでございますが、本市では、各学校がいじめやいじめの疑いのある情報を把握した場合には、校内いじめ防止対策委員会にて対応を協議し、本市独自の様式であるいじめ第一報により教育委員会に速やかに報告するとともに、その後3か月を目安に事案の経過をいじめ続報として報告することとしております。

また、今年度より、本様式に加え、ささいないじめを見逃すことなく積極的に認知し早期解消を図ること、認知したいじめの対応経過を詳細に把握することを目的に、各学校が学校いじめ対応一覧を作成し教育委員会に毎月報告することとし、学校と教育委員会が連携したいじめ対応の強化に努めているところでございます。

なお、こうした本市独自のいじめ対応のフローや改善点については、昨年7月に改訂した大分市いじめ問題対応マニュアルにも明示し、本市の学校に赴任する教職員が、いじめ事案発生後の児童生徒への指導・支援や保護者への説明等、迅速かつ適切な対応を図れるよう、本マニュアルを活用した校内研修を学期に1回以上実施するよう指導するとともに、本市教育委員会が行う研修においても取り扱っているところでございます。

本市教育委員会といたしましては、今回の事案を踏まえ、教職員が、児童生徒の日常的な観察や対話を通じて児童生徒理解に努めること、児童生徒や保護者との信頼関係を構築し、不安や悩みを安心して相談できる体制を整えること、いじめを把握した場合は、迅速に校内で情報共有するとともに、教育委員会に報告すること等について、改めて全小中学校に指導したところでございます。

今後とも、いじめの早期発見、早期解決につなげることをあらゆる機会を通じて指導し、組織的、機動的な生徒指導体制の強化に努めてまいります。

○議長(田島寛信) 岩崎議員。

○18番(日本共産党 岩崎貴博) それでは、市長と教育長に、それぞれの答弁、いただいた答弁、認識を深める意味で再質問をさせていただきます。

まず、市長からです。

平和問題、非核三原則堅持についてです。

市長の御答弁では、非核三原則の重要性についての認識が示されたものと受け止めました。非核三原則は、戦後日本の平和国家としての立場を示す極めて重要な原則であり、その堅持は大変重要であると私も考えています。

一方で、現在、ウクライナ戦争や中東での軍事衝突が続く中、日本では防衛費の大幅な増額など、安全保障政策の転換、私たちはそれを大軍拡と呼んでいますが、そういった政策が国では進められています。こうした状況の中では、外交も必要、軍事力も必要という議論がよくされます。どっちも大事なので進めていくという理論です。しかし、平和をつくる上で何を基軸に据えるのかという認識は極めて重要だと思います。

その点について、改めて伺います。

平和を実現するための基本的な考え方として、相手に先制攻撃能力を含む抑止、備えも、外交も必要であるとの議論があるとは思いますが、軍事力を背景とした抑止を基軸に据えるのか、それとも外交によって緊張を緩和していく努力を基軸と据えるのか。本市は平和都市宣言を行っている自治体であります。その立場から、市長はどちらを平和の基軸として考えているのか、率直な認識をお聞かせください。

次に、教育長への再質問です。

いじめは人権侵害であるという認識があるのかについて私は問いました。教育長の御答弁では、いじめは子供の重大な人権侵害であるという認識を示されました。この点については、私も全く同じ認識です。

しかし、今回の事案、重大いじめ事件ですが、私が最も重く受け止めているのは、その認識が実際の学校現場の判断に結びついていなかったのではないかという点です。学校は昨年9月の段階で、動画の一部存在と暴行の事実を把握していました。それにもかかわらず、この事案は生徒同士のけんかと判断され、学校は警察への相談等を検討しながらも、市教育委員会への報告は行いませんでした。いじめが子供の重大な人権侵害であるという認識が学校組織の中で十分共有されていたのであれば、暴行を伴う事案をけんかと判断することにはならなかったのではないかと私は感じます。今回の問題は単なる個別の判断ミスとして整理すべきものではなく、いじめを人権問題として捉える視点が学校組織の判断の中で十分に位置づけられていなかったという構造的な課題があったのではないかと考えます。

教育長はマニュアルの確認や情報共有の徹底について言及されました。しかし、今回問われているのが、マニュアルがあるにもかかわらず、なぜそれが機能しなかったのかという点です。単にマニュアルを再確認するだけでは、同じことが繰り返されるおそれがあります。問題は、現場で報告しなくてもよいと判断されてしまった背景に、学校組織としての判断の在り方、あるいは人権侵害としての重みの受け止め方に課題があったのではないかという点だと思います。

そこで、改めて教育長に伺います。

今回の事案について、単なるマニュアル運用の問題としてではなく、いじめを子供の重大な人権侵害として扱うという視点が学校組織の判断の中で十分に機能していなかったという組織的な課題があったのと、そういう認識があるのかどうか。また、今回の問題を踏まえ、学校がトラブルとして処理してしまうことなく、いじめを人権侵害として適切に判断し対応できる組織としていくために、どのような点を見直す必要があると考えているのか、教育長の見解を伺います。

以上2点、お願いいたします。

○議長(田島寛信) 足立市長。

○市長(足立信也) 抑止力においては、軍事力が基軸か、外交が基軸かという質問でございました。前の機会でも申し上げたと思いますが、戦争というものは、始めたら終わり方が非常に難しいということです。始まらないように外交努力、あるいは国際協力等々、お互いに理解し合うこと、民族や外国人の人権をしっかり尊重し合うこと等が大切だと思います。

その上で、法の支配、特に国際法による支配を何よりも大事とする我が日本においては、法の支配に基づいて何事も議論をしていく姿勢が大事だと思いますし、そういう同様な価値観を持つ国々との連携、大きな力に対抗するためには、多くの国々の連携が必要だと思います。そのことが大切ではなかろうかと思っております。

ただし、力による現状変更を主張する国々が現れたときに、我が国の国民、領土、領空、領海をどうやって守るのかというものは、また別次元の話だと、そのように思います。防衛費が、先ほど議員の発言で9兆円という話がございました。アメリカからGDPの5%が求められたときに日本はどう対応するのか。やはり、必要最小限の増額はやむを得ないと思いますが、まずは戦争を起こさないこと、そして、力による現状変更を仕掛けてくる国がある場合には、我々は国民と国土をいかに守っていくのかという議論が大切なことだと私は思っております。

○議長(田島寛信) 粟井教育長。

○教育長(粟井明彦) いじめの事案に関する組織的な課題についての認識のお尋ねでございますけれども、令和7年9月に発生した事案におきましては、学校が重大な人権侵害につながるいじめであると捉えておらず、関係者への詳細な聞き取りや確認が行われていなかったこと、また、教育委員会への報告はなかったことから、校内の指導体制に課題があったと認識しているところでございます。

もう一点のお尋ねでございますが、どのような点を見直すかというお尋ねがございますけれども、いじめを人権侵害として適切に判断し、対応できる組織としていくためには、まず、教職員が人権に対する認識を深め、児童生徒一人一人はかけがえのない存在であることを強く自覚することが重要であります。

また、教職員間においても互いを尊重する態度を大切にし、生徒指導上の課題について互いに話し合うことができる環境づくりに努めるとともに、日常の教育活動や研修を通して自らの人権感覚を見詰め直し、確かな人権意識を身につける必要があると考えております。

今後とも、いじめは重大な人権侵害であることを再認識し、児童生徒のささいな変化やSOSを絶対に見逃さないことを徹底するとともに、様々な事案に対し、組織的かつ的確に対応するよう校内体制の一層の強化に努めてまいります。

○議長(田島寛信) 岩崎議員。

○18番(日本共産党 岩崎貴博) 最後、要望いたします。

平和問題について御答弁いただきました。今、中東やウクライナの問題の中、世界各国で軍備が拡大する動きが広がっていますが、国連事務総長は、軍事費の増大が必ずしも平和を強化するものではなく、むしろ緊張や軍拡競争を激化させる危険があると何度も警鐘を鳴らしています。歴史を振り返っても、軍拡競争が戦争へとエスカレートしていく例は少なくありません。相手に恐怖を与えて抑え込むという考え方は、恐怖と恐怖の連鎖を生み、軍事対軍事の悪循環をつくり出す危険があります。

平和は、決して当たり前に存在するものでありません。対話と外交によって平和を築く努力を積み重ねていくこと、その重要性を市から、地方都市から、今以上に発信、発言されていくことを強く要望いたしまして、私の会派としての質問、総括質問を終わらせていただきます。

以上です。

○議長(田島寛信) しばらく休憩いたします。

午後2時21分休憩

◇─────────────────◇

○議長(田島寛信) 休憩前に続いて会議を開きます。

午後2時35分再開

○議長(田島寛信) 次に参ります。

Oita市民クラブ代表、31番、野尻議員。

○31番(Oita市民クラブ 野尻哲雄)(登壇)(拍手) 31番、Oita市民クラブの野尻哲雄です。

Oita市民クラブを代表して、総括質問をいたします。

足立市長の1期目の任期、4年目を迎える今年度の予算編成は、佐賀関の大規模火災に係る債務負担行為等、3月補正予算を含めると過去最高の積極予算編成となりました。長期予測による3基金残高も、大規模火災の復興支援による財政出動によってさらに枯渇していくのではと懸念するところです。3基金残高を確保していくためにも、さらなる事務事業の見直し、いわゆるスクラップ・アンド・ビルドを進めていかなければなりません。

そのーつとして、大分市企業立地促進条例に基づく企業立地促進助成金等について質問いたします。

この制度は、平成16年に大分市企業立地促進条例と大分市企業立地促進条例施行規則として制定されました。その後の制度改正等の概要を見ますと、平成21年には、企業立地促進助成金の指定要件が緩和され、増設・移設の場合、助成金の該当範囲を中小企業の設備投資額2億円以上からの助成を1億円以上からに引き下げられ、新規常用雇用者の人数も緩和されました。平成26年には、企業立地促進助成金の指定要件をさらに緩和し、新設の場合、中小企業の設備投資額を1億円以上からに緩和、増設・移設の場合、中小企業の設備投資額を5,000万円以上からに緩和しております。

その後も、情報通信関連産業支援事業補助金交付要綱の制定や本社機能移転促進事業補助金交付要綱の制定、立地助成金の助成率の引上げ、設備投資の助成対象の拡大、雇用要件の緩和など、令和4年にかけて制度の拡充がされてきました。

足立市長になってから、一転、令和6年には同一企業の支払い期間の重複の制限、立地助成金の上限額の引下げが行われ、増設・移設の場合、上限額5億円から3億円に減額されました。情報通信関連産業支援助成金の引下げも行われています。企業立地促進助成金等の交付実績を見ますと、平成17年の開始から令和7年11月までに185件、その交付額はなんと166億8,138万3,000円となっています。

ちなみに、185件の中には、合計で5回助成金を受け取った企業が2社あり、1社が総額25億円、もう1社が約7億円となっています。ほかに、4回受け取った企業が2社、3回受け取った企業が3社、2回受け取った企業が22社となっています。

これまでで総額で約167億円の助成金を支出する中、税収はそれ以上入ってきていますと担当課から説明は受けましたが、極端な言い方をするなら、この167億円の助成金を出さなくても税収は入ってきてるわけです。

コロナ禍以降、投資的経費や社会保障関係費等の増大で財政収支は危機的状況を迎えようとしています。3基金の残高が令和11年度末には26億円との見通しが発表されていますが、さらに減少することも考えられます。

ネットワークみらいの成迫議員も12月議会で、市有財産の整備に備えた市有財産整備基金、市債の償還に備えた減債基金、そして、災害、地方債の繰上償還、収入減など、財源不足に備える財政調整基金があります。現状では性質が異なるこれら3基金がどんぶり勘定で扱われているように見受けられますが、目的に応じて計画的に積み上げ、個別に運用することが適切であると考えますと指摘しています。

令和5年から、事務事業の見直し、補助金のカットにかじを切り、今年も大なたを振るうような見直しが出されていますが、小さな事務事業の補助金のカットをするよりも、この立地助成金の見直し、例えば回数無制限を2回までにするとか、金額をさらに減額するとかに大なたを振るわれるほうが財政健全化に寄与すると思われます。

しかしながら、本制度が中小企業にとっては大変ありがたい補助金であることも十分承知しております。

そこで、お伺いします。

今後の企業立地促進助成金等の交付について、市長の見解をお聞きします。

次に、スポーツの振興について質問します。

スポーツは体力の向上や健康の保持増進だけではなく、精神的充実や楽しさ、喜びをもたらし、人とのつながりを生み出すなど、心の豊かさを育む文化として、本市においても総合計画に掲げ促進に取り組んでいます。とりわけ、スケートボードやBMXといった若い世代が活躍できるアーバンスポーツの環境整備に積極的に取り組まれています。

その一方で、市民の誰もが取り組めるスポーツとして、障害者スポーツの促進も必要だと考えています。本市は、世界のトップランナーが参加する車いすマラソンの開催地であり、全国的に見ても障害者に対する県民や市民の理解も高い地域であります。

また、超高齢社会の中、誰もがいずれは障害者となる可能性があり、障害者スポーツの推進は今後ますますニーズが高まることが考えられます。

そこで、障害者スポーツの推進に関する市長の考えをお聞きします。

また、特に若者が熱中するeスポーツというジャンルがありますが、子供から大人、高齢者や障害者、その他身体にハンディキャップがある方まで、市民の誰もが参加しやすいスポーツとして広がりを見せています。福祉施設ではリハビリやレクリエーションの一環として取り入れられています。近年では、IOC――国際オリンピック委員会がeスポーツの公式大会を開催するなど、世界的な注目も集まっています。アーバンスポーツの推進と併せて、eスポーツを活用したスポーツの振興にも取り組むべきと考えますが、市長の見解をお聞きします。

次に、成年後見制度についてお聞きします。

高齢者や障害者が住み慣れた地域で可能な限り自立して生活していくことができる地域社会の整備が重要です。今後さらに高齢化が進む中、今は比較的若い方、自分のことは自分でできる方もいずれ年をとり、自分一人で今の生活を送ることができなくなる日が来ます。障害に至っては、年齢にかかわらず誰でも、いつ何時、事故や病気で障害を抱える日が来るかもしれません。

このような中、成年後見制度が広く市民に広がることは、市民が抱く将来への不安へ備える重要な取組と考えます。成年後見制度は、判断能力が不十分となった方の権利を守るための制度で、主な対象となる方は、認知症高齢者、身寄りが少ない高齢者、知的障害者、精神障害のある方です。

国では、成年後見制度に対するニーズの増加や多様化が見込まれる中、制度を利用しやすくするための検討が進んでおり、令和8年度には成年後見制度における民法改正が行われると考えます。

そのような状況の中、本市として成年後見制度の推進に向けた見解をお聞きします。

次に、随意契約を競争入札に変更した件についてお尋ねします。

令和7年3月、工事及び業務委託については、今後は全て競争入札として工事を発注する、いわゆる原則として随意契約を行わない方針を示されたようですが、決定された当時の経緯についてはここでは問いませんが、工事では130万円以内、業務委託では50万円以内の小規模な業務であれば、地元業者から見積を徴取して、随意契約にて業者を決定し、比較的短期間で地元要望等への対応をとられてきた自治会長にとって、この決定は、いわゆる随意契約の廃止は頭を抱える事態になっています。

地域の困りごと、その中でも道路修繕に関することや水路の清掃、草刈りといった道路の日常的な維持管理や災害時においての緊急対応についても、地元業者が実施することで地域の要望等に即応できる体制が構築され、市民の安全・安心の確保に寄与し、また、地域の地場企業の育成にもつながると考えます。そこには、地元の業者との長い付き合いの中で培われた緊密な関係があり、困ったときや緊急事態に即対応してもらえるなど、非常に助かってきたわけです。

しかし、随意契約から競争入札へ移行した結果、市民からの要望が支所を通じて担当課に上がってから、現地の測量、図面の作成、設計、積算から入札へと最低でも3か月間程度要していると聞いています。さらに、小規模の工事案件が十数件まとまって入札となりますと、さらに遅くなるのではないでしょうか。

このような中、競争入札では市民要望の対応に時間を要することから、災害時及び緊急時にはどのように対応するのか、あわせて、今後も競争入札を継続するのであれば、市民要望から対応までの期間を短縮するための改善案があれば見解をお尋ねいたします。

続きまして、こども性暴力防止法が令和8年12月25日から施行されます。こども性暴力防止法とは、学校、認可保育所など、対象事業者に対して、従事者の性犯罪前科の確認をはじめとする、子供への性暴力を防ぐための取組が義務づけられます。

ポイント1として、子供に接する現場で働く方は性犯罪前科の有無の確認が必要になり、ポイント2として、性犯罪前科があると性暴力のおそれがあると判断され、子供に接する業務に就くことができなくなります。公立、私立を問わず、子供に接する現場で働く保育士や幼稚園教諭、小中高の教職員や放課後児童クラブの指導員、学習塾の講師に対して、制度開始前の今から誓約書等により性犯罪前科の有無を確認しておかなければなりません。

性暴力は、子供の心身の発達に深刻な影響を及ぼし、断じて許されず、法律でも児童生徒を対象とする性暴力は明確に定義されています。

一方で、法律に違反していなくても、子供との関わり方によっては、これは性犯罪に当たるのではと現場の職員が判断に迷うことも考えられます。どこから性犯罪になるのか、その認識も曖昧であり、特に保育園や幼稚園ではスキンシップが最も重要であり、生徒と教職員との関係でも触れ合いが大切な人間関係を育みます。そのため、法律の施行により、現場の先生方が必要以上に委縮し、人間関係が希薄になることを危惧しています。

この法律の施行に対して、現場を預かる者としてどう指導していかれるか、市長と教育長の見解をお聞きします。

次に、水道施設整備の今後の方向性についてお尋ねいたします。

今年の初めの新聞に、地方自治体の水道事業の今後の施設整備の方向性を示す記事が出ておりました。それによると、上下水道を取り巻く環境は、人口減少や老朽化施設の増加、自然災害の激甚化など、厳しさを増すとともに、水が使えることの重要性と水の公共性が認識され、その役割は拡大しています。

強靭で持続的かつ様々な社会的要請に適切に対応する上下水道へと進化する必要があるとして、骨太の方針2025の趣旨を踏まえ、国士交通省は、上下水道政策の基本的なあり方検討会において検討を行い、令和8年1月に第2次取りまとめを公表しております。

その取りまとめの中で特筆すべきは、分散型システムの導入であります。人口減少が進む中山間地では、水源の維持管理が厳しく、また生活用水の確保も難しくなってきています。分散型には、地域水源から小型浄水処理装置で配水する小規模水道施設と浄水を搬送して供給する運搬送水、小規模水循環型等を含む各戸型浄水装置があり、国の支援・制度も強調されています。分散型導入には国の支援もありますので、上下水道局として市の周辺部の生活用水・飲料水の供給に今後どのように務めていかれるかお尋ねいたします。

最後に、学校現場での保護者対応、いわゆるカスハラ対応についてお尋ねいたします。

学校での保護者対応を巡って教職員が心身に支障を来すケースが相次いでおり、保護者からの過剰な要望はカスタマーハラスメントの一環とされ、対策も進んでいますが、基準が明確にされていないケースが多く、現場での判断や対応が困難になっています。そのことが原因でしょうか、教員の成り手不足や早期離職も増加し、教員の確保に支障を来しています。

学校現場で働く教員らの心理的負担は深刻で、文部科学省の調査によると、令和6年度の教育職員の精神疾患による休職者数は全国で7,087人、過去最高となった前年度に続き、過去2番目の多さとなっているそうです。精神疾患による病気休職の原因別では、児童生徒に対する指導そのものに関すること、職場の対人関係に関することとなっており、職場での人間関係がほぼ半数を占めています。年代別では30代と40代が多く、働き盛りの世代が精神疾患により休職している現状が見て取れます。

文部科学省は昨年9月、学校での働き方改革の指針として、学校と教師の業務の3分類を発表した中で、保護者などからの過剰な苦情や不当な要求については学校以外が担うべき業務と位置づけ、外部専門家などを活用する方針を示しています。教育関係者でも、保護者からの過剰要求が正当か否かの判断が容易でないため、ガイドライン策定の指摘もされています。

東京都は2月2日、保護者の過剰な要求に対するガイドラインを策定、教員へのカスハラ行為として、過剰な謝罪の要求、担任変更などを執拗に要求、長時間の居座りや電話などを例示しております。複数回の面談を経て、業務に支障が生じると判断した場合には対応を終了することなどを盛り込んでいるそうです。

現場を預かる校長の判断と市教委の判断が分かれた場合、公平公正な対応するためにも外部専門家などに相談する、教員の疲弊を防止し、制度で教育熱心な教員を守ることは教員確保や教育の質を維持する上でも必要であります。

保護者のカスハラ対策にどのように対応していかれるか、教育長の見解を求めます。

以上で終わります。

○議長(田島寛信) 足立市長。

○市長(足立信也)(登壇) Oita市民クラブを代表しての野尻哲雄議員の質問に対し答弁いたします。

教育問題につきましては、教育長から答弁いたします。

まず、商工労働観光行政についての質問にお答えします。

大分市企業立地促進助成金等につきましては、本市の産業振興及び雇用の拡大を図る重要な施策のーつであり、これまで税収の増加や若年層の地域定着などによる人口減少の抑制、さらには誘致企業の経済活動に伴う地場中小企業への波及効果など、本市経済の活性化に寄与してきたものと認識しております。

一方で、不安定な国際情勢や激変する社会経済情勢の影響による原材料価格の高騰、後継者を含む人手不足、賃金上昇、それに伴う社会保険料の負担増に加え、カーボンニュートラルやDX化への対応など、企業を取り巻く環境は大きく変化しており、企業ニーズも多様化しております。

こうした状況を踏まえ、企業立地促進助成金等については、企業誘致と経済効果の両面で成果が得られるよう、従来の枠組みにとらわれることなく、時代の変化に即した見直しをしていくことが重要であると考えております。

このため、議員御指摘のように、令和6年度から同一企業の支払い期間の重複制限や助成限度額の引下げを行った上で、令和7年度には企業の脱炭素化に資する設備投資を支援する新たな助成制度を創設したところです。これらの効果は令和9年度から出てくると試算されております。

今後、本市の財政負担が大きいことから、適宜、制度内容の検証を行うとともに、企業の投資意欲を損なうことのないよう柔軟な制度設計に努めてまいります。

次に、スポーツの振興についての2点の質間にお答えいたします。

1点目の障害者スポーツの推進についてです。

障害者スポーツを推進するためには、障害者スポーツへの理解を促し、広く市民の皆様に興味、関心を持っていただくことが重要であると考えております。

こうしたことから、本市では、県と協力しながら大分国際車いすマラソン大会や大分県障がい者スポーツ大会など、障害者スポーツを身近に感じることができるイベントに取り組んでおり、市報やホームページによる広報をはじめ、大会運営に関する支援を行うことで障害者スポーツへの理解と参加促進に努めているところです。

本市といたしましては、引き続き障害に対する理解を一層深めるとともに、障害のある方の社会参加を促進するため、障害者スポーツの推進に努めてまいります。

2点目のアーバンスポーツの推進及びeスポーツを活用したスポーツの振興についてです。

本市におきましては、これまで若者世代を中心に関心の高いアーバンスポーツの推進に取り組み、アーバンスポーツの体験会や大会の実施、さらには、スケートボードパークや3X3バスケットボールコートの整備を進めてまいりました。こうした取組を通じ、スポーツ参加の促進とまちの魅力向上を図っているところです。

eスポーツにつきましては、コンピューターゲームなどの電子機器を用いて対戦し、一定のルールの下で技術や戦略を競い合う競技であり、近年、新しいスポーツの一つとして注目を集めております。

市内においても、民間事業者における体験施設の整備や学校における部活動としての取組など広がりを見せているところです。年齢や体力にかかわらず、幅広い世代が参加しやすい特性を有しており、若者を中心とした大会の開催に加え、多世代交流や健康づくり、さらには地域のにぎわいづくりなど、様々な分野で活用が期待されております。

このような特性を踏まえ、本市といたしましては、スポーツに親しむ機会の拡大や世代間の交流促進などの観点から、アーバンスポーツの推進に引き続き取り組むとともに、eスポーツの活用の可能性についても、他都市の取組などを参考にしながら整理してまいりたいと考えております。

次に、福祉保健行政についての質問にお答えいたします。

本市では、成年後見制度の利用支援を図るため、大分市成年後見センターにおいて制度の普及啓発、利用者や後見人と関係機関との調整などを行っております。また、成年後見制度の利用促進を図ることを目的として設置した大分市成年後見制度利用促進地域連携ネットワーク協議会は、成年後見センターが抱える困難事例等について、協議会を構成する弁護士や医師等の専門的知見に基づく支援を行っており、成年後見センターの相談件数や利用者数は増加傾向を示しております。

今後、単身高齢者のさらなる増加が見込まれる中、国においては成年後見制度の見直しが進められているところであり、本市といたしましては、こうした国の動向を注視するとともに、相談体制の充実や市民後見人の育成などに取り組むことで成年後見制度の利用促進を図ってまいります。

次に、土木建築行政についての質問にお答えいたします。

本市では、令和7年度から、これまで随意契約で行っていた建設工事や業務委託などについてはエリアや内容等で取りまとめ、原則、競争入札とする見直しを行ったところです。

こうした中で、道路の大きな陥没や倒木、災害時の復旧作業など、緊急性があり、即時に対応しなければ市民生活に大きな影響を及ぼす事案などについては、これまでどおり随意契約にて発注し、状況に応じて柔軟に対応することとしております。また、令和8年1月、今年1月からは、市道の維持管理について、地元要望への対応期間短縮に向けた取組として、小規模な道路修繕や水路の清掃、草刈り等の業務単価を指名競争にて入札、契約を行い、実績に応じて精算する単価契約方式を試行的に導入し、その効果が確認されています。

今後も迅速かつ効率的な維持管理に努めることで、市民が安全で安心して利用できる道路環境の確保に努めてまいります。

次に、性犯罪についての質問にお答えいたします。

子供たちに対する性暴力は、個人の尊厳を著しく侵害し、子供たちの心身に生涯にわたって回復しがたい重大な影響を与えるものであり、決して許されるものではないと考えております。

こうした中、本年12月に施行されるこども性暴力防止法は、性犯罪歴のある者が子供に接する職に就くことを防止するための再発防止対策や現場で性暴力が発生するのを防ぐ初犯防止対策等の取組によって、社会全体で子供たちを守るための制度であると認識しております。この制度では、児童生徒を対象とする性暴力が明確に定義され、その防止が図られることとしております。

一方で、直ちに性暴力には該当しないものの、業務上で特に必要とは言えない行動で、それが続いたり、エスカレートしたりすることにより、性暴力につながるおそれがある不適切な行為についても注意が求められております。とりわけ保育現場では、子供との触れ合いやスキンシップが信頼関係の形成に重要な役割を果たしており、法律の施行によってこうした子供の育ちに不可欠な日常の関わりが損なわれることがあってはならないと考えております。

本市といたしましては、現在、国において法施行の準備が進められていることから、その動向を注視しつつ、国のガイドラインの周知をはじめ、各施設からの相談に丁寧に対応してまいります。また、各施設において、日常の関わりの中で注意すべき行為を具体的に示し、職員間で共有できるようにすることや複数職員による見守り体制の構築、性暴力防止の研修など、性暴力防止に資する環境整備が進むよう、施設管理者に対して必要な指導、助言を行ってまいります。

次に、上下水道行政についての質問にお答えいたします。

水道施設整備の今後の方向性についてです。

水道は、快適で安定した市民生活や産業基盤を支える重要なライフラインであり、本市ではこれまでの計画的な整備により、その普及率は99.6%となっております。

一方で、今後は人口減少による料金収入の減少が見込まれることに加え、高度経済成長期に整備された施設の更新需要や災害に備えた強靱化への対応など、水道事業を取り巻く環境は大変厳しくなることが予測されています。

こうした中、国土交通省が設置した上下水道政策の基本的なあり方検討会では、最重要インフラである上下水道を将来世代にしっかりと引き継いでいくため、集約型、分散型のベストミックスによる水道施設の最適配置として、中山間地や過疎地などにおいては、施設の整備や更新に当たって小規模な水道施設の整備や運搬送水、各戸型浄水装置の設置などについて取組の方向性が示されているところです。

本市ではこれまで、水道未整備地区においては、地元住民の合意の下、順次整備を行ってきており、来月には花香地区と上石川地区で供用開始することとなっております。また、井戸など独自の小規模取水施設により生活用水を確保している世帯等に対しては、配水施設や取水ポンプの改修費などについて補助しているところでもあります。

今後、新たな施設の整備や更新をするに当たっては、導入可能な給水方法について、維持管理も含めた費用や水質、耐災害性などを総合的に比較検討した上で行ってまいります。

以上で私の答弁を終わります。

○議長(田島寛信) 粟井教育長。

○教育長(粟井明彦)(登壇) 性犯罪についての御質問のうち、教育行政に係る御質問にお答えいたします。

性暴力は子供の権利を著しく侵害し、生涯にわたり心身の発達に深刻な影響を与えるものであり、絶対に許されないものであるという認識に基づき、令和8年1月に公表されたこども性暴力防止法施行ガイドラインを踏まえ、盗撮等の犯罪行為に限らず、直ちに性暴力には該当しないものの不適切な行為に該当するおそれのあるものについても教職員一人一人へ十分に浸透させていくことが重要であると考えております。

各学校におきましては、未然防止の取組として、スクールセクハラを含めた年4回の服務規律の保持に係る研修に加え、管理職による教職員への定期的な個別面談、職員会議等での指導を徹底して行っております。

しかしながら、教職員と子供との関わりにおいて温かみのある言葉遣いや共感的に聞く姿勢などの人間的な触れ合いを通じて信頼関係を育むことは、日々の教育活動の基盤であります。教職員は、子供たち一人一人に寄り添い、認め、励まし、意欲を喚起させるきっかけをつくるなど、子供たちの成長を支える伴走者として関わっていくことが大切であります。本来必要とされる心の通い合いのある働きかけまでもが敬遠されることのないよう、法を正しく理解した上で、教職者としての倫理感と人権意識を高めていくことが重要であると考えております。

本市教育委員会といたしましては、今後とも教職員一人一人が教職への使命感と教育的愛情を持ち、専門性を最大限に発揮して、生き生きと子供への教育活動に邁進できるよう、魅力ある学校づくりに努めてまいります。

次に、教育行政についての御質問にお答えいたします。

学校現場における保護者のカスハラ対策についてでございますが、社会環境が多様化、複雑化する中で、保護者や地域からの過剰な苦情や不当な要求等への対応を学校だけで担い続けることは困難であり、関係機関と連携した組織的な支援体制を構築することが重要であります。

本市教育委員会におきましては、保護者等からの行き過ぎた要望等により教職員の業務に影響を及ぼす事例もあることから、深刻化、長期化するおそれのある事案につきましては、指導主事や校長退職者、警察OB等の支援員が対応するとともに、法律顧問による法的な助言をもとに早期解決に向けた支援を行っております。

今後につきましては、令和7年3月に市長部局において策定した大分市職員カスタマーハラスメント対応マニュアル等を参考に、教職員カスタマーハラスメント対応マニュアルの策定を予定しており、学校や教職員を守り、教職員が教育活動に専念できる体制の整備に一層取り組んでまいります。

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○議長(田島寛信) 以上で本日の日程を終了いたしました。

次会は、明日17日午前10時に開きます。

本日はこれにて散会いたします。

午後3時14分散会

地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する

令和8年3月16日

大分市議会 議 長 田 島 寛 信

署名議員 斉 藤 由美子

署名議員 高 橋 弘 巳

出典:大分市議会会議録検索システム「会議録閲覧」より ↗